「政令指定都市」の版間の差分

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'''政令指定都市'''(せいれいしていとし)は、50万人以上で政令から指定された都市のことである。
+
'''政令指定都市'''(せいれいしていとし)とは、[[政令]]<ref name="法令-指定政令">[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S31/S31SE254.html 地方自治法第252条の19第1項の指定都市の指定に関する政令](昭和31年政令第254号)、法令データ提供システム、総務省。2008年10月15日閲覧。</ref>で指定する[[人口]]([[法定人口]])50万以上の[[市]]のこと。[[地方自治法]]<ref name="法令-地方自治法" />第252条の19以下に定められた日本の大都市制度の一つ。法令上は「'''指定都市'''」(同法など)または「'''指定市'''」([[警察法]]、[[道路法]]など)と表記される。[[略語|略称]]は'''政令市'''。[[2012年]]([[平成]]24年)[[4月1日]]現在、全国に20市ある。
 +
 
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
都道府県並みに人口が多いところもある。
+
{{imagemap_政令指定都市}}
 +
指定都市の制度(政令市制度)は、[[日本]]の大都市等に関する3つの特例制度のひとつであり、[[1956年]]([[昭和]]31年)に運用が開始された<ref name="総務省-制度配付資料" />。これに先立つ[[1947年]]([[昭和]]22年)、国は[[大都市]]が[[府]]や[[県]]から独立する制度を設けたが、権限を奪われることになる府県が猛反発、これに代えて権限の一部だけを府県から移す制度として設けられたのが政令市制度であった<ref>県と歪み増す政令市 大都市行政現状を探る 『日本経済新聞』 平成23年11月22日 東京・首都圏経済面</ref>。地方自治法<ref name="法令-地方自治法" />第2編第12章第1節「大都市に関する特例」に、指定都市に関する、特例を中心とした規定がある。指定都市は「人口50万以上の市」とされている(第252条の19第1項)。特例制度の他の2つは、第2節に規定がある[[中核市]]の制度(人口30万以上、[[1995年]]開始)、第3節に規定がある[[特例市]]の制度(人口20万以上、[[2000年]]開始)である<ref name="法令-地方自治法">[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html 地方自治法](昭和22年法律第67号)、法令データ提供システム、総務省。2008年10月15日閲覧。 </ref><ref name="総務省-制度配付資料">[http://www.soumu.go.jp/singi/pdf/No28_senmon_14_1.pdf 大都市に関する制度について] 【PDF】、2005年1月17日、総務省。総務省第28次地方制度調査会第14回専門小委員会([http://www.soumu.go.jp/singi/singi.html 参照])における総務省配付資料。</ref>。→[[#指定都市の権能]]、[[#人口要件]]も参照。
  
== 一覧 ==
+
指定都市は、条例で区を設けるものとされている(第252条の20第1項<ref name="法令-地方自治法" />)。この区は、東京都の[[特別区]]などと区別して、「行政区」と通称される。→[[#組織]]も参照。
;[[北海道]]
+
*[[札幌市]]
+
;[[宮城県]]
+
*[[仙台市]]
+
;[[新潟県]]
+
*[[新潟市]]
+
;[[埼玉県]]
+
*[[さいたま市]]
+
;[[千葉県]]
+
*[[千葉市]]
+
;[[神奈川県]]
+
*[[川崎市]]
+
*[[横浜市]]
+
*[[相模原市]]
+
;[[静岡県]]
+
*[[静岡市]]
+
*[[浜松市]]
+
;[[愛知県]]
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*[[名古屋市]]
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;[[京都府]]
+
*[[京都市]]
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;[[大阪府]]
+
*[[大阪市]]
+
*[[堺市]]
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;[[兵庫県]]
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*[[神戸市]]
+
;[[岡山県]]
+
*[[岡山市]]
+
;[[広島県]]
+
*[[広島市]]
+
;[[福岡県]]
+
*[[北九州市]]
+
*[[福岡市]]
+
;[[熊本県]]
+
*[[熊本市]](2012年移行)
+
  
== 今後なる可能性が高い市 ==
+
指定都市の制度は、地方自治法の1956年(昭和31年)の一部改正(昭和31年法律第147号)に含まれる形で、同年9月1日から実施された。同日から、指定都市を指定する政令<ref name="法令-指定政令" />が施行されて5市が指定都市に移行。以後、この政令の一部改正で新たに市が指定され、その施行日から指定都市に移行している<ref name="法令-指定政令"/><ref name="総務省-指定都市一覧">[http://www.soumu.go.jp/shitei/index.html 指定都市一覧]、総務省。</ref>。
;[[ぐんま市]][[高崎市]]など)
+
 
;[[北葛市]][[越谷市]]など)
+
なお、指定都市の制度により、大都市に関する2つの旧制度が置き換えられた<ref name="総務省-制度配付資料" />。一つは、[[五大都市]]行政監督ニ関スル法律<ref name="法令沿革-大都市法律">五大都市行政監督ニ関スル法律(大正11年法律第1号)の[http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/viewEnkaku.do?i=AAAG%2B1AADAAAAX9AAK%3A%3A 沿革]、日本法令索引、国立国会図書館。</ref>を根拠とした制度で、対象は京都市、大阪市、名古屋市、神戸市、横浜市であった(この5市は最初の指定都市)。もう一つは、地方自治法を根拠に[[1947年]](昭和22年)以降、法令上、存在していた[[特別市]]の制度で、人口50万以上の市を法律で指定するものだったが、実際には一市も指定されなかった。→[[#沿革]]も参照。
;[[所沢市]]
+
 
;[[川口市]]
+
2012年4月1日現在、全20指定都市の人口は約2,693万4千人であり、国民の5人に1人は、指定都市に在住していることになる。また、[[四国|四国地方]]には政令指定都市は1つもない。
;[[新座市]]
+
{{-}}
;[[東葛市]]([[松戸市]]など)
+
 
;[[船橋市]]
+
== 指定都市及び行政区の一覧 ==
;[[たま市]]([[八王子市]]など)
+
{{座標一覧}}
;[[湘南市]][[藤沢市]]など)
+
* 左端の番号は[[全国地方公共団体コード]]の順。
;[[駿豆市]][[沼津市]]など)
+
* 行政区の'''太字'''は、[[市役所]]がある区を示す。
;[[岐阜市]]
+
* [[推計人口]]の順は[[日本の市の人口順位]]を参照。
;[[金沢市]]
+
{| class="wikitable sortable" style="text-align:left; line-height:1.4em; font-size:85%;"
;[[四日市市]]([[野田憲太郎]]の出身地ですが・・・)
+
|-style="line-height:1.6em"
;[[奈良市]]
+
!
;[[東大阪市]]
+
!style="white-space:nowrap"|指定都市
;[[尼崎市]]
+
!class="unsortable" style="white-space:nowrap"|[[都道府県]]
;[[姫路市]]
+
!class="unsortable" style="white-space:nowrap"|位置
;[[倉敷市]]
+
!指定日
;[[高松市]]
+
![[行政区]]
;[[松山市]]
+
|-
;[[那覇市]]
+
|style="text-align:center"|1
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|{{Display none|さつほろ}}[[ファイル:Flag of Sapporo, Hokkaido.svg|30px|border]] '''[[札幌市]]'''
 +
|[[北海道]]
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| style="white-space:nowrap;" |{{ウィキ座標|43|3|43.67|N|141|21|15.88|E|region:JP|地図|name=札幌市}}
 +
| style="white-space:nowrap;" |1972年(昭和47年)4月1日
 +
|全10区: '''[[中央区 (札幌市)|中央区]]'''・[[北区 (札幌市)|北区]]・[[東区 (札幌市)|東区]]・[[白石区]]・[[豊平区]]・[[南区 (札幌市)|南区]]・[[西区 (札幌市)|西区]]・[[厚別区]]・[[手稲区]]・[[清田区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|2
 +
|{{Display none|せんたい}}[[ファイル:Flag of Sendai, Miyagi.svg|30px|border]] '''[[仙台市]]'''
 +
|[[宮城県]]
 +
|{{ウィキ座標|38|16|5.41|N|140|52|9.73|E|region:JP|地図|name=仙台市}}
 +
|1989年(平成元年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}5区: '''[[青葉区 (仙台市)|青葉区]]'''・[[宮城野区]]・[[若林区]]・[[太白区]]・[[泉区 (仙台市)|泉区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|3
 +
| style="white-space:nowrap;" |{{Display none|さいたま}}[[ファイル:Flag of Saitama, Saitama.svg|30px|border]] '''[[さいたま市]]'''
 +
|[[埼玉県]]
 +
|{{ウィキ座標|35|51|42.15|N|139|38|43.88|E|region:JP|地図|name=さいたま市}}
 +
|2003年(平成15年)4月1日
 +
|全10区: [[西区 (さいたま市)|西区]]・[[北区 (さいたま市)|北区]]・[[大宮区]]・[[見沼区]]・[[中央区 (さいたま市)|中央区]]・[[桜区]]・'''[[浦和区]]'''・[[南区 (さいたま市)|南区]]・[[緑区 (さいたま市)|緑区]]・[[岩槻区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|4
 +
|{{Display none|ちは}}[[ファイル:Flag of Chiba, Chiba.svg|30px|border]] '''[[千葉市]]'''
 +
|[[千葉県]]
 +
|{{ウィキ座標|35|36|26.83|N|140|6|23.2|E|region:JP|地図|name=千葉市}}
 +
|1992年(平成4年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}6区: '''[[中央区 (千葉市)|中央区]]'''・[[花見川区]]・[[稲毛区]]・[[若葉区]]・[[緑区 (千葉市)|緑区]]・[[美浜区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|5
 +
|{{Display none|よこはま}}[[ファイル:Flag_of_Yokohama,_Kanagawa.svg|30px|border]] '''[[横浜市]]'''
 +
|rowspan="3" style="white-space:nowrap;" |{{Display none|かなかわ}}[[神奈川県]]
 +
|{{ウィキ座標|35|26|37.85|N|139|38|17.13|E|region:JP|地図|name=横浜市}}
 +
|1956年(昭和31年)9月1日
 +
|全18区: [[鶴見区 (横浜市)|鶴見区]]・[[神奈川区]]・[[西区 (横浜市)|西区]]・'''[[中区 (横浜市)|中区]]'''・[[南区 (横浜市)|南区]]・[[港南区]]・[[保土ケ谷区]]・[[旭区 (横浜市)|旭区]]・[[磯子区]]・[[金沢区]]・[[港北区]]・[[緑区 (横浜市)|緑区]]・[[青葉区 (横浜市)|青葉区]]・[[都筑区]]・[[戸塚区]]・[[栄区]]・[[泉区 (横浜市)|泉区]]・[[瀬谷区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|6
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|{{Display none|かわさき}}[[ファイル:Flag of Kawasaki.svg|30px|border]] '''[[川崎市]]'''
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|{{ウィキ座標|35|31|50.72|N|139|42|10.69|E|region:JP|地図|name=川崎市}}
 +
|1972年(昭和47年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}7区: '''[[川崎区]]'''・[[幸区]]・[[中原区]]・[[高津区]]・[[宮前区]]・[[多摩区]]・[[麻生区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|7
 +
|{{Display none|さかみはら}}[[ファイル:Flag of Sagamihara, Kanagawa.svg|30px|border]] '''[[相模原市]]'''
 +
|{{ウィキ座標|35|34|17.3|N|139|22|23.57|E|region:JP|地図|name=相模原市}}
 +
|2010年(平成22年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}3区: [[緑区 (相模原市)|緑区]]・'''[[中央区 (相模原市)|中央区]]'''・[[南区 (相模原市)|南区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|8
 +
|{{Display none|にいかた}}[[ファイル:Flag of Niigata, Niigata.svg|30px|border]] '''[[新潟市]]'''
 +
|[[新潟県]]
 +
|{{ウィキ座標|37|54|57.94|N|139|2|11.26|E|region:JP|地図|name=新潟市}}
 +
|2007年(平成19年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}8区: [[北区 (新潟市)|北区]]・[[東区 (新潟市)|東区]]・'''[[中央区 (新潟市)|中央区]]'''・[[江南区 (新潟市)|江南区]]・[[秋葉区]]・[[南区 (新潟市)|南区]]・[[西区 (新潟市)|西区]]・[[西蒲区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|9
 +
|{{Display none|しすおか}}[[ファイル:Flag_of_Shizuoka,_Shizuoka.svg|30px|border]] '''[[静岡市]]'''
 +
|rowspan="2"|{{Display none|しすおか}}[[静岡県]]
 +
|{{ウィキ座標|34|58|31.91|N|138|22|57.78|E|region:JP|地図|name=静岡市}}
 +
|2005年(平成17年)4月1日
 +
|style="text-align:left;"|全{{Display none|0}}3区: '''[[葵区]]'''・[[駿河区]]・[[清水区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|10
 +
|{{Display none|はままつ}}[[ファイル:Flag of Hamamatsu, Shizuoka.svg|30px|border]] '''[[浜松市]]'''
 +
|{{ウィキ座標|34|42|38.95|N|137|43|33.94|E|region:JP|地図|name=浜松市}}
 +
|2007年(平成19年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}7区: '''[[中区 (浜松市)|中区]]'''・[[東区 (浜松市)|東区]]・[[西区 (浜松市)|西区]]・[[南区 (浜松市)|南区]]・[[北区 (浜松市)|北区]]・[[浜北区]]・[[天竜区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|11
 +
|{{Display none|なこや}}[[ファイル:Flag of Nagoya.svg|30px|border]] '''[[名古屋市]]'''
 +
|[[愛知県]]
 +
|{{ウィキ座標|35|10|53.27|N|136|54|22.72|E|region:JP|地図|name=名古屋市}}
 +
|1956年(昭和31年)9月1日
 +
|全16区: [[千種区]]・[[東区 (名古屋市)|東区]]・[[北区 (名古屋市)|北区]]・[[西区 (名古屋市)|西区]]・[[中村区]]・'''[[中区 (名古屋市)|中区]]'''・[[昭和区]]・[[瑞穂区]]・[[熱田区]]・[[中川区]]・[[港区 (名古屋市)|港区]]・[[南区 (名古屋市)|南区]]・[[守山区]]・[[緑区 (名古屋市)|緑区]]・[[名東区]]・[[天白区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|12
 +
|{{Display none|きようと}}[[ファイル:Flag of Kyoto City.svg|30px|border]] '''[[京都市]]'''
 +
|[[京都府]]
 +
|{{ウィキ座標|35|0|41.75|N|135|46|5.12|E|region:JP|地図|name=京都市}}
 +
|1956年(昭和31年)9月1日
 +
|全11区: [[北区 (京都市)|北区]]・[[上京区]]・[[左京区]]・'''[[中京区]]'''・[[東山区]]・[[下京区]]・[[南区 (京都市)|南区]]・[[右京区]]・[[伏見区]]・[[山科区]]・[[西京区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|13
 +
|{{Display none|おおさか}}[[ファイル:Flag of Osaka City.svg|30px|border]] '''[[大阪市]]'''
 +
|rowspan="2"|{{Display none|おおさか}}[[大阪府]]
 +
|{{ウィキ座標|34|41|37.48|N|135|30|7.75|E|region:JP|地図|name=大阪市}}
 +
|1956年(昭和31年)9月1日
 +
|全24区: [[都島区]]・[[福島区]]・[[此花区]]・[[西区 (大阪市)|西区]]・[[港区 (大阪市)|港区]]・[[大正区]]・[[天王寺区]]・[[浪速区]]・[[西淀川区]]・[[東淀川区]]・[[東成区]]・[[生野区]]・[[旭区 (大阪市)|旭区]]・[[城東区]]・[[阿倍野区]]・[[住吉区]]・[[東住吉区]]・[[西成区]]・[[淀川区]]・[[鶴見区 (大阪市)|鶴見区]]・[[住之江区]]・[[平野区]]・'''[[北区 (大阪市)|北区]]'''・[[中央区 (大阪市)|中央区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|14
 +
|{{Display none|さかい}}[[ファイル:Flag of Sakai, Osaka.svg|30px|border]] '''[[堺市]]'''
 +
|{{ウィキ座標|34|34|24.32|N|135|28|58.92|E|region:JP|地図|name=堺市}}
 +
|2006年(平成18年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}7区: '''[[堺区]]'''・[[中区 (堺市)|中区]]・[[東区 (堺市)|東区]]・[[西区 (堺市)|西区]]・[[南区 (堺市)|南区]]・[[北区 (堺市)|北区]]・[[美原区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|15
 +
|{{Display none|こうへ}}[[ファイル:Flag of Kobe.svg|30px|border]] '''[[神戸市]]'''
 +
|[[兵庫県]]
 +
|{{ウィキ座標|34|41|23.6|N|135|11|44.19|E|region:JP|地図|name=神戸市}}
 +
|1956年(昭和31年)9月1日
 +
|全{{Display none|0}}9区: [[東灘区]]・[[灘区]]・[[兵庫区]]・[[長田区]]・[[須磨区]]・[[垂水区]]・[[北区 (神戸市)|北区]]・'''[[中央区 (神戸市)|中央区]]'''・[[西区 (神戸市)|西区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|16
 +
|{{Display none|おかやま}}[[ファイル:Flag of Okayama, Okayama.svg|30px|border]] '''[[岡山市]]'''
 +
|[[岡山県]]
 +
|{{ウィキ座標|34|39|18.65|N|133|55|10.97|E|region:JP|地図|name=岡山市}}
 +
|2009年(平成21年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}4区: '''[[北区 (岡山市)|北区]]'''・[[中区 (岡山市)|中区]]・[[東区 (岡山市)|東区]]・[[南区 (岡山市)|南区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|17
 +
|{{Display none|ひろしま}}[[ファイル:Flag of Hiroshima City.svg|30px|border]] '''[[広島市]]'''
 +
|[[広島県]]
 +
|{{ウィキ座標|34|23|7.08|N|132|27|18.55|E|region:JP|地図|name=広島市}}
 +
|1980年(昭和55年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}8区: '''[[中区 (広島市)|中区]]'''・[[東区 (広島市)|東区]]・[[南区 (広島市)|南区]]・[[西区 (広島市)|西区]]・[[安佐南区]]・[[安佐北区]]・[[安芸区]]・[[佐伯区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|18
 +
|{{Display none|きたきゆうしゆう}}[[ファイル:Flag of Kitakyushu, Fukuoka.svg|30px|border]] '''[[北九州市]]'''
 +
|rowspan="2"|{{Display none|ふくおか}}[[福岡県]]
 +
|{{ウィキ座標|33|53|0.17|N|130|52|30.4|E|region:JP|地図|name=北九州市}}
 +
|1963年(昭和38年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}7区: [[門司区]]・[[若松区]]・[[戸畑区]]・'''[[小倉北区]]'''・[[小倉南区]]・[[八幡東区]]・[[八幡西区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|19
 +
|{{Display none|ふくおか}}[[ファイル:Flag of Fukuoka City.svg|30px|border]] '''[[福岡市]]'''
 +
|{{ウィキ座標|33|35|24.42|N|130|24|5.8|E|region:JP|地図|name=福岡市}}
 +
|1972年(昭和47年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}7区: [[東区 (福岡市)|東区]]・[[博多区]]・'''[[中央区 (福岡市)|中央区]]'''・[[南区 (福岡市)|南区]]・[[西区 (福岡市)|西区]]・[[城南区]]・[[早良区]]
 +
|-
 +
|style="text-align:center"|20
 +
|{{Display none|くまもと}}[[ファイル:Flag of Kumamoto, Kumamoto.svg|30px|border]] '''[[熊本市]]'''
 +
|[[熊本県]]
 +
|{{ウィキ座標|32|48|12|N|130|42|29|E|region:JP|地図|name=熊本市}}
 +
|2012年(平成24年)4月1日
 +
|全{{Display none|0}}5区: '''[[中央区 (熊本市)|中央区]]'''・[[東区 (熊本市)|東区]]・[[西区 (熊本市)|西区]]・[[南区 (熊本市)|南区]]・[[北区 (熊本市)|北区]]
 +
|}
 +
 
 +
=== かつて存在した行政区 ===
 +
政令指定都市制度以前のものを除く。
 +
* [[大阪市]]
 +
** [[大淀区]] - 旧・北区との合区により現・[[北区 (大阪市)|北区]]が発足。
 +
** [[東区 (大阪市)|東区]]・[[南区 (大阪市)|南区]] - この2区の合区により[[中央区 (大阪市)|中央区]]が発足。
 +
* [[神戸市]]
 +
** [[生田区]]・[[葺合区]] - この2区の合区により[[中央区 (神戸市)|中央区]]が発足。
 +
* [[北九州市]]
 +
** [[小倉市|小倉区]] - [[小倉北区]]と[[小倉南区]]に分区。
 +
** [[八幡市 (福岡県)|八幡区]] - [[八幡東区]]と[[八幡西区]]に分区。
 +
 
 +
== 指定都市の権能 ==
 +
=== 特例と政令 ===
 +
地方自治法<ref name="法令-地方自治法" />第2編「普通地方公共団体」第12章「大都市等に関する特例」では、指定都市、[[中核市]]、[[特例市]]それぞれに関する特例制度が規定されている。特例により持ちうる権能は、指定都市が最も広い。三者いずれに関しても、権能の範囲など特例の具体的な定めは、ほぼ政令に委ねられており、対応する規定が地方自治法施行令<ref name="法令-施行令">[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22SE016.html 地方自治法施行令](昭和22年政令第16号)、法令データ提供システム、総務省。2008年10月15日閲覧。</ref>第2編第8章にある。
 +
 
 +
=== 事務 ===
 +
指定都市が特例で処理できる事務は、第252条の19第1項([[#参考: 地方自治法から抜粋|後に抜粋]])で掲げる19の事務のうち、都道府県が法令に従って処理するとされているものから、政令で定められる(同条同項)<ref>なお、この指定都市の特例処理事務から中核市の特例処理事務を限定し、さらに特例市の特例処理事務を限定する仕組みになっている(第252条の22第1項、第252条の26の3第1項)。</ref>。
 +
 
 +
また、事務処理への都道府県の関与については、都道府県知事や都道府県の委員会の
 +
* a.'''処分'''(許可、認可、承認等)を要すると法令で定めている事項のうちから、政令により、その処分を不要とするか、代わりに各大臣の処分を要するものとする、
 +
* b.'''命令'''を受けると法令で定めている事項のうちから、政令により、その命令に関する法令の規定を適用外とするか、代わりに各大臣の命令を受けるものとする、
 +
ことになっている(同条第2項)。
 +
 
 +
中核市や特例市に関しては、'''処分'''についてa.に相当する特例規定は無い。'''命令'''についてb.に類似する特例規定はあるが、委員会の命令は対象とならない(第252条の22第2項、第252条の26の3第2項)。
 +
 
 +
なお、地方自治法以外の、個別法令(例えば[[道路法]]、[[河川法]]、[[地方教育行政の組織及び運営に関する法律|地方教育行政法]]など)の規定や都道府県の条例によっても権限が移譲されうる。
 +
 
 +
==== 参考: 地方自治法から抜粋 ====
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第252条の19の第1項までを抜粋。[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html#1000000000000000000000000000000000000000000000025201900000000000000000000000000 出典条文リンク]: ''法令データ提供システム'', 総務省. 2008年9月5日現在.
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<!--用語のウィキlinkは削除: 条文中と異なる意味が説明されている可能性あり。-->
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(指定都市の権能)<br />
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'''第252条の19''' 政令で指定する人口50万以上の市(以下「指定都市」という。)は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。
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* 1 児童福祉に関する事務
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* 2 民生委員に関する事務
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* 3 身体障害者の福祉に関する事務
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* 4 生活保護に関する事務
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* 5 行旅病人及び行旅死亡人の取扱に関する事務
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* 5の2 社会福祉事業に関する事務
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* 5の3 知的障害者の福祉に関する事務
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* 6 母子家庭及び寡婦の福祉に関する事務
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* 6の2 老人福祉に関する事務
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* 7 母子保健に関する事務
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* 8 障害者の自立支援に関する事務
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* 9 食品衛生に関する事務
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* 10 墓地、埋葬等の規制に関する事務
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* 11 興行場、旅館及び公衆浴場の営業の規制に関する事務
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* 11の2 精神保健及び精神障害者の福祉に関する事務
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* 12 結核の予防に関する事務
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* 13 都市計画に関する事務
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* 14 土地区画整理事業に関する事務
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* 15 屋外広告物の規制に関する事務
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=== 組織 ===
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指定都市は、“市長の権限に属する事務を分掌させるため、条例で、その区域を分けて区を設け、区の事務所又は必要があると認めるときはその出張所を置く”ものとされている(第252条の20第1項)。この区は「行政区」と通称される。区の事務所、通称「区役所」の長は、当該指定都市の職員の中から[[市長]]が任命するのが通例である(各市の行政組織によるが、一般的に局長クラスまたは部長クラスの役職)。指定都市は、必要と認めるときは、条例で、区ごとに区地域協議会を置くことができ、その場合、その区域内に地域自治区が設けられる区には、区地域協議会を設けないことができる(第252条の20第6項)。
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区役所にどの程度の業務を担わせるかは、指定都市によって幅がある。戸籍、住民基本台帳、租税の賦課、国民健康保険、国民年金、福祉などの日常的・定型的な窓口業務のみを担当させる「小区役所制」(大阪市、名古屋市、京都市など)があれば、保健、土木、建築などの業務を幅広く行う「大区役所制」(川崎市、広島市、仙台市など)もある。
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=== 教育行政 ===
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[[地方教育行政の組織及び運営に関する法律]]には、指定都市に関する特例が定められている。指定都市の県費負担教職員の任免、給与の決定、休職及び懲戒に関する事務、並びに研修は、当該指定都市の教育委員会が行う。
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== 指定都市が扱えない事務 ==
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指定都市は、基本的に都道府県が行う事務のほとんどを独自に扱え、都道府県と同格とされる。しかし都道府県に包括されており、都道府県の影響力が完全に排除されるわけではないため、一部の事務は都道府県が行っている。
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以下に、都道府県と指定都市の間の役割分担の一例を示す。
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{| class="wikitable" style="font-size:small"
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!style="width:12.5em"|事務
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!style="width:24em"|都道府県の事務
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!style="width:24em"|指定都市の事務
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|- style="vertical-align:top"
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! 民生行政に関する事務
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* [[介護老人保健施設]]の開設許可
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* 老人の介護の措置等の実施に関する連絡調整
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* [[養護老人ホーム]]、[[特別養護老人ホーム]]の設置の認可・監督
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|- style="vertical-align:top"
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! 保健衛生に関する事務
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* [[病院]]の開設許可
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* [[薬局]]の開設許可
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|
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* [[診療所]]の開設許可
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* [[医薬品]]一般販売業の許可
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|- style="vertical-align:top"
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! 都市計画に関する事務
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* [[都市計画区域]]の指定
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* [[市街化区域]]及び[[市街化調整区域]]の都市計画決定
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* [[市街地再開発事業]]における組合の設立及び個人施行の認可
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* 公共施行に係る[[土地区画整理事業]]に対する意見書の審査
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* 広域的な都市施設の都市計画の決定
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* [[市街地開発事業]]の都市計画決定
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* [[土地区画整理組合]]の設立認可
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|- style="vertical-align:top"
 +
! 文教行政に関する事務
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* [[県費負担教職員]]の給与支払
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* [[学級]]編成基準の設定
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* 市町村立学校、[[私立学校]]等の設置、廃止等の認可
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* 県費負担教職員の任免、給与の決定、研修
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|- style="vertical-align:top"
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! style="white-space:nowrap;" | 農林水産行政に関する事務
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|
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* [[農業振興地域]]の指定
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* 農業振興地域整備基本方針の作成
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* [[農地転用]]の許可
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* [[農業協同組合]]の設立等の認可
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* [[漁業権]]の設定の免許
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|農林水産行政に関する授権は特にない。
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|- style="vertical-align:top"
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! 警察の設置に関する事務
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|
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* [[都道府県警察]]の設置
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自ら[[警察]]を設置することはない。
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ただし指定都市は、[[都道府県警察]]を管理する[[公安委員会]]の委員を、都道府県知事に推薦できる。指定都市が委員2名を推薦し、これに基づいて都道府県知事が委員を任命する。{{Main|公安委員会#委員}}
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また、指定都市の区域には、都道府県警察が「[[市警察部]]」を置く。詳細は当該項目を参照。
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&nbsp;
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|}
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このほか、[[後期高齢者医療制度]]においては、都道府県が直接事務に携わるわけではないが、指定都市も他の市町村とともに都道府県単位で広域事務組合を作り、そこで事務を取り扱う。指定都市の区役所は窓口代理業務を行うのみである。
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=== 留意すべき問題点 ===
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指定都市移行にあたっては、移譲にあたっての行財政上の問題として、概ね次のような留意事項の指摘がなされている。
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==== 財政上の問題 ====
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移行に起因する事務移譲により、指定都市に新たに発生する財政需要額は、概ね5,600億円程度とされる<ref name=zaiseijyuyou>総務省. "平成19年度地方財政白書"「市町村の規模別財政収支」項において総務省が算定した額による。</ref>。これに対し、[[税制]]上の措置として指定都市に図られる増収対策の半分以上は、[[道路]]の管理に関する予算([[道路特定財源]]の一部を増額交付するもの)<ref>指定都市市長会「指定都市の事務配分の特例に対応した大都市特例税制についての提言」(平成17年12月22日)の指摘による。</ref>で、それ以外の特例事務との純計で、おおむね3,000億円程度、税制上の措置が不十分であるとされる<ref>指定都市市長会「平成20年度大都市行政の実態に即応する財源の確保等に関する要望」の、「税制措置」の項において指定都市側が主張することを根拠とする。</ref>。指定都市制度には、都道府県側から指定都市側に対して交付金を交付する制度があるものの、行政上の負担割合の変更に伴い、逆に減収となる項目も存在する。このため、負担事務の増加に見合った増収を十分担保する措置が、必ずしも確保されるわけではない。
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こうした経緯から、新規に指定都市へ移行する市の場合、移行と[[行政改革]]がセットで語られることがある。とくに[[日本の市町村の廃置分合#平成の大合併|平成の大合併]]期に、スケールメリットを期待した[[日本の市町村の廃置分合|合併]]を経て誕生した指定都市では、移行に併せて[[地方債]]の繰上償還、これまで一般[[市町村]]として担当した行政分野での職員定員削減などが行われる<ref>たとえば[[堺市]]、[[静岡市]]の例。静岡市「平成17年度一般会計決算の概要」、堺市「平成18年度当初予算の概要」など。</ref>。
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==== 行政上の問題 ====
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上述のとおり、指定都市は各分野につき、完全に独立した行政を担当できるまでの事務移譲を受けるわけではなく、農林行政、防災行政については、ほとんど授権がない。一方で、都道府県と指定都市との間では、一部につき共通する行政を担当することから、両者の間での二重規制、[[二重行政]]に陥る可能性が指摘されることがある<ref name="daitoshigyosei">第28次地方制度調査会(総務省)。 "大都市制度のあり方に関する報告" の中で指摘。</ref>。法令上、指定都市は、一部の特例措置を除いては、一般の市町村と同列の制度の適用を受けるため、都道府県が市町村の行政を審査する[[行政不服審査法|行政不服審査]]制度に関する事項など、両者の関係について法令上あいまいな部分もある<ref name="daitoshigyosei" />。新たな法令を制定することを通じ、都道府県に指定都市に対する勧告権を付与し、指定都市内の行政に関する関与権限を弱める案などが提唱される。
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== 沿革 ==
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以下に'''大都市'''制度の沿革を記す。以下とは別に、[[首都圏整備法]](昭和31年法律第83号)、[[近畿圏整備法]](昭和38年法律第129号)、[[中部圏開発整備法]](昭和41年法律第102号)が'''[[大都市圏]]'''制度として制定されている(→[[三大都市圏]])。
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=== 明治以降 ===
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* [[1878年]]([[明治]]11年)[[7月22日]]:[[郡区町村編制法]](明治11年[[太政官布告]]第17号)を制定。同法第四条により、「人民輻輳ノ地」に[[法人]]格を持たない[[区]]が置かれ、区会(議会)も設置された。また東京、大阪、京都の'''[[三都]]'''は'''勅令指定都市'''に指定された。通常、1都市1区であったが、東京には[[東京15区|麹町区以下15区]]、大阪には[[東区 (大阪市)|東区]]・[[南区 (大阪市)|南区]]・[[西区 (大阪市)|西区]]・[[北区 (大阪市)|北区]]の4区<!--前制度の大区番号に呼応する順-->、京都には[[上京区]]・[[下京区]]の2区と、人口密集地が広い勅令指定都市には1都市に複数の区を置いた。
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* [[1889年]](明治22年)[[4月1日]]:[[市制]](明治21年法律第1号)を施行。「市制中東京市京都市大阪市ニ特例ヲ設クルノ件」(明治22年法律第12号、'''[[市制特例|三市特例]]''')も制定され、人口が多い[[東京市]]、[[大阪市]]、[[京都市]]の'''三市'''では区が存置された。[[市]]を代表するのは市会であるが、一般市では市会が3人の[[市長]]候補を推薦し、[[内務大臣 (日本)|内務大臣]]が[[天皇]]に上奏して1人の市長が裁可(市会推薦市長。任期6年)されたのに対し、三市では、市長を置かずにその職務は[[府知事]]が行った。
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* [[1898年]](明治31年)[[10月1日]]:市制中東京市京都市大阪市ニ於ケル特例廃止法律(明治31年法律第19号)を施行。三市での反対運動により、三市特例が廃止されて一般市と同じ市制を適用し、市会推薦市長が生まれた。市制中追加法律により、三市では区制が残された。
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* [[1908年]](明治41年)4月1日:[[名古屋市]]に区制施行(4区)。「三市」(三都)以外では初の大都市制度導入例。
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* [[1911年]](明治44年):市制改正法律を施行。三市の区は法人格を持つこととなった。
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* [[1922年]]([[大正]]11年):「六大都市行政監督ニ関スル法律」を制定。「三市」に[[神戸市]]、名古屋市、[[横浜市]]を加えて'''[[六大都市]]'''とした。六大都市では、府県知事の許可等なしで市の実務実行ができるようになった。
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* [[1927年]]([[昭和]]2年)10月1日:横浜市に区制施行(5区)。
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* [[1931年]](昭和6年)[[9月1日]]:神戸市に区制施行(8区)。
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* [[1943年]](昭和18年)[[7月1日]]:[[東京都制]](昭和18年法律第89号)の施行により、[[東京府]]と[[東京市]]が廃止されて[[東京都]]が置かれた(以降、東京については'''[[特別区]]'''参照)。「六大都市」から東京市を除いた5市に「五大都市行政監督特例」を施行し、'''[[五大都市]]'''(京都市、大阪市、横浜市、神戸市、名古屋市<!--「五大都市行政監督特例」の記載順-->)とした。
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=== 戦後 ===
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* [[1947年]](昭和22年):[[地方自治法]](昭和22年法律第67号)を公布。「五大都市」が指定されることを見込んで、「'''[[特別市]]'''」の規定を盛り込んだ<ref name="総務省-制度配付資料" />。
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* [[1956年]](昭和31年):地方自治法を改正。特別市に関する規定を削除。「五大都市」が指定されることを念頭に「'''指定都市'''」制度を創設<ref>[http://www.somusomu.pref.aichi.jp/bunken/torikumi/arikata/2kai/ken-seireishi_yakuwari.html 分権時代における県の在り方検討委員会「指定都市制度の目的と沿革」](愛知県)</ref>。
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* 1956年(昭和31年)9月1日:改正地方自治法を施行。地方自治法第252条の19第1項の指定都市の指定に関する政令<ref name="法令-指定政令" />(昭和31年政令第254号)を施行。同政令で指定された大阪市、名古屋市、京都市、横浜市、神戸市の「五大都市」が指定都市となる。<!--同法ではこの政令の題名/ 法令番号までは規定されていないので、「同法に基づき政令(題名/ 法令番号)で指定」といった表現は避ける。-->「五大都市行政監督特例」は、同日を以って廃止された。
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* [[1963年]](昭和38年)4月1日:[[北九州市]]が指定都市となる。旧「五大都市」以外では初の大都市制度導入例となった([[#先行指定都市と同格]]を参照)。また、同市の指定以降、指定都市移行日は4月1日が通例となる。
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* この間、[[1972年]](昭和47年)4月1日に[[札幌市]]、[[川崎市]]、[[福岡市]]が、[[1980年]](昭和55年)4月1日に[[広島市]]が、[[1989年]]([[平成]]元年)4月1日に[[仙台市]]が、[[1992年]](平成4年)4月1日に[[千葉市]]が指定都市となる。
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* [[2001年]](平成13年)[[8月30日]]:市町村合併支援プラン<ref>[http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sityouson/dai3/830plan.html 市町村合併支援プラン](平成13年8月30日 市町村合併支援本部)</ref>を決定。[[市町村合併]]を進める国の方針に従い、[[2005年]](平成17年)[[3月]]までに大規模な合併をした自治体に限って、人口要件の運用基準を緩和する方針([[#期間限定措置]]を参照)が打ち出された<ref>[http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sityouson/ 市町村合併支援本部]</ref>。
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* [[2003年]](平成15年)4月1日:[[さいたま市]]が指定都市となる([[#先行指定都市と同格]]を参照)。
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* 市町村合併支援プランによる緩和措置に基いて、[[2005年]](平成17年)4月1日には[[静岡市]]が、[[2006年]](平成18年)4月1日には[[堺市]]が、[[2007年]](平成19年)4月1日には[[新潟市]]および[[浜松市]]が指定都市に移行した<ref>[http://www.city.okayama.jp/kikaku/seirei/ikou/kukaku/shiryou1/2gaiyou.pdf II 政令指定都市制度の概要 (2)政令指定都市の要件](岡山市)</ref>。
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* 2005年(平成17年)[[8月31日]]:新市町村合併支援プラン<ref>[http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sityouson/dai9/831plan.pdf 新市町村合併支援プラン](平成17年8月31日 市町村合併支援本部)</ref>を決定。当プランにおいても、[[2010年]](平成22年)[[3月]]まで人口要件の弾力運用が継続延長されることになった。
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* 新市町村合併支援プランによる緩和措置に基いて、[[2009年]](平成21年)4月1日には[[岡山市]]が、[[2010年]](平成22年)4月1日には[[相模原市]]が、[[2012年]](平成24年)4月1日には[[熊本市]]が指定都市に移行した。
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== 要件 ==
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地方自治法第252条の19が定める指定要件は「'''政令で指定する人口50万人以上の市'''」である。明文の要件は「人口50万人」のみであるが、[[総務省]]は「立法の経緯、特例を設けた趣旨から、人口その他の都市としての規模、行財政能力等において既存の指定都市と同等の実態を有するとみられる都市」を指定するとしており<ref>{{PDFlink|[http://www.soumu.go.jp/main_content/000088886.pdf 指定都市制度の概要(総務省)]}}</ref>、指定は国の裁量に委ねられていることから、人口50万人を越えていても指定されない市は多く、自治体からは人口50万人のみを要件とすべきとの意見も出されている<ref name="gifu">{{Cite web|url=http://www.city.gifu.lg.jp/c/02020211/02020211.html|title=政令指定都市構想|date=2008-10-31|accessdate=2011-10-19|publisher=岐阜市}}</ref>。
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以下では、国の運用基準としての指定要件について記載する。
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=== 人口要件 ===
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{{出典の明記|section=1|date=2010年12月}}
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指定都市になるための人口<ref name="法定人口" />要件は、50万人以上。
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しかし、実際の運用基準として、以下のものが並立して存在するとされる。{{要出典|date=2010年12月}}
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# [[五大都市]]を基礎にする市
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# 先行指定都市と同格の人口を擁する市
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# ('''期間限定''')[[市町村合併]]をした自治体に対する運用基準緩和措置
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以下に記載する人口は、指定日直近の[[法定人口]]<ref name="法定人口">[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html 地方自治法]第二百五十四条“この法律における人口は、官報で公示された最近の国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果による人口による。 ”, ''法令データ提供システム''. (総務省)2008年10月11日閲覧. </ref>(合併市町村を含む国勢調査人口)。なお、比較のため、指定前年に国勢調査がなかった場合に限り、指定前年10月1日の[[推計人口]]({{Color|green|緑字}})も付記する。
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==== 五大都市 ====
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1956年(昭和31年)において、地方自治法上の有資格市(法定人口50万人以上の市)には、戦前から区制をしいている五大都市、および、区制をしいていない[[福岡市]](54.4万人)の計6市が存在した([[都道府県庁所在地と政令指定都市の人口順位|参照]])。しかし、制度創設経緯から、五大都市のみが指定都市に移行した。
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* [[1956年]](昭和31年)[[9月1日]]、五大都市である[[大阪市]](254.7万人)、[[名古屋市]](133.7万人)、[[京都市]](120.4万人)、[[横浜市]](114.4万人)、[[神戸市]](97.9万人)が指定都市移行。
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神戸市は、[[1939年]](昭和14年)に既に100万人(神戸市発表)に達していたが、戦争の影響で30万人台にまで落ち込んだ。戦後、周辺自治体と合併したが、[[1955年]](昭和30年)の国勢調査時には100万人を回復していなかった。ただし、指定都市となった翌月の1956年(昭和31年)10月1日に、再び100万人(推計人口)に達した<ref>[http://www.city.kobe.lg.jp/information/about/energy/rekishi/index.html 人口及び市域面積の推移](神戸市都市計画総局)</ref>。
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==== 先行指定都市と同格 ====
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* [[1963年]](昭和38年)4月1日、[[北九州市]](98.6万人。{{Color|green|102.3万人}})が指定都市移行。
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* [[1972年]](昭和47年)4月1日、[[札幌市]](101.0万人。{{Color|green|105.2万人}})、[[川崎市]](97.3万人。{{Color|green|98.3万人}})、[[福岡市]](86.2万人。{{Color|green|88.5万人}})が指定都市移行。
 +
これ以降、福岡市を先例として、「人口100万以上、または、近い将来人口100万人を超える見込みの80万人以上の人口」が運用基準とみなされた<ref>[http://www.suishinkyo.jp/seirei/wakaru1.html 堺市指定都市推進協議会]</ref><ref>[http://www.city.takasaki.gunma.jp/soshiki/gap-sui/gappei/gap-9-2.htm 政令指定都市の概要](高崎市)</ref>。
 +
* [[1980年]](昭和55年)4月1日に[[広島市]](85.3万人。{{Color|green|88.7万人}})が指定都市移行。
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* [[1989年]](平成元年)4月1日に[[仙台市]](85.7万人。{{Color|green|89.8万人}})が指定都市移行。
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* [[1992年]](平成4年)4月1日に[[千葉市]](82.9万人。{{Color|green|83.5万人}})が指定都市移行。
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* [[2003年]](平成15年)4月1日に[[さいたま市]](102.4万人。{{Color|green|104.6万人}})が指定都市移行。尚、さいたま市は期間限定措置実施中の移行だが、従来の政令指定都市の運用基準で移行している。
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実際に、千葉市以外は見込み通りに人口100万人以上となった。ただし、北九州市は[[2005年]](平成17年)[[1月1日]]推計人口から100万人を下回り続けている<ref>[http://www.city.kitakyushu.lg.jp/soumu/file_0335.html とうけい北九州「3 推計人口」](北九州市)</ref>([[日本の市の人口順位|参照]])。
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==== 期間限定措置 ====
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[[日本の市町村の廃置分合|平成の大合併]]に際して市町村合併を行った自治体には、期間限定で運用基準の緩和がなされることになった([[#戦後|沿革]]参照)。ただし、どの程度の緩和がなされるか具体的に明記されなかった。
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'''2001年の市町村合併支援プランによる指定都市'''
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* [[2005年]](平成17年)4月1日に[[静岡市]](70.7万人。{{Color|green|70.2万人}})が指定都市移行。
 +
静岡市は、指定都市史上初めて「近い将来100万人を超える見込みがない<ref name="IPSS">[http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson03/t-page/top.asp 日本の市区町村別将来推計人口(平成15年12月推計)]</ref>」、「80万人を下回る人口」という状況で移行した。
 +
これ以降、静岡市を先例として、当措置の人口要件は「70万人以上の人口」のみであると見られた<ref>[http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/content/web/shicho/kiji_detail.asp?LS=61&ID=736&pg=3&sort=0 市長講演記録「政令指定都市に関する懇談会」卓話(農業5団体)](熊本市)</ref>。
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* [[2006年]](平成18年)4月1日に[[堺市]](83.1万人)が指定都市移行。
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* [[2007年]](平成19年)4月1日に[[新潟市]](81.4万人。{{Color|green|81.3万人}})、[[浜松市]](80.4万人。{{Color|green|80.7万人}})が指定都市移行。
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'''2005年の新市町村合併支援プランによる指定都市'''
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* [[2009年]](平成21年)[[4月1日]]に[[岡山市]](69.6万人。{{Color|green|70.2万人}})が指定都市移行。
 +
岡山市は、指定都市史上初めて「70万人を下回る法定人口」という状況で移行した。これ以降、岡山市を先例として「70万人程度の人口」があれば指定都市になれると見られた<ref>[http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/CONTENT/WEB/asp/kiji_detail.asp?ID=6049&mid=4&LS=186 政令指定都市をめざして](熊本市)</ref>。
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* [[2010年]](平成22年)4月1日に[[相模原市]](70.2万人。{{Color|green|71.2万人}})が指定都市移行。
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* [[2012年]](平成24年)4月1日に[[熊本市]](73.4万人。{{Color|green|73.6万人}})が指定都市移行。
 +
以上、当措置で指定都市となる7市は全て近い将来100万人を超える見込みがない<ref name="IPSS"/>。また、岡山市が70万人を下回る法定人口で指定される、戦後に市制施行された相模原市が指定されるなど、様々な指定都市史上初があった。なお、新市町村合併支援プランによる移行要件の緩和は2010年3月までに合併した場合に適用されるため、同プランによる移行は熊本市が最後となる見込み<ref>{{Cite news|url=http://kumanichi.com/news/local/main/20111018003.shtml|title=熊本市の「政令市」決定 来年4月1日移行|date=2011-10-18|accessdate=2011-10-19|newspaper=熊本日日新聞}}</ref>。
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=== 行政能力要件 ===
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都市機能や行財政能力については特に法令で規定されていないが、これまで指定都市に指定された都市では主に次のような要件を満たしており、これに遜色ない条件を満たす必要があるとされる。
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# 第1次産業就業者比率が10%以下であること
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# 都市的形態、機能を備えていること
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# 移譲事務処理能力を備えていること
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# 行政区の設置、区の事務を処理する体制が整っていること
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# 指定都市移行に関して県と市の意見が一致していること
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=== 手続き要件 ===
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指定都市移行の手続きは特に法令で規定されていないが、これまで指定都市に指定された都市では主に次のような手続きを経た上で、指定がなされている。
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# 市議会で指定都市に関する意見書を議決
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# 知事や県議会に対し、指定都市の実現への要望書を提出
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# 県議会で指定都市に関する意見書を議決
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# [[総務大臣]]に対し、指定都市の実現への要望書を提出
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# 関係省庁との協議
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# 指定都市移行の[[閣議]]決定
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# 政令の公布
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==統計比較==
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===面積・人口・市内総生産===
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* 北海道および札幌市のみ[[登録人口]]。それ以外は[[推計人口]]。
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* 「人口比率」は、当該道府県の人口のうち、各政令指定都市の人口が占める割合。
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* 「市内総生産 (GCP)」 は、経済活動別市内総生産(生産側)の名目値。いずれも2006年度(平成18年度)の数値。発表している12市のみ記載<ref>[http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/kenmin/h19/todouhukensi-link.html 県民経済計算「各都道府県・政令指定都市の公表ページ」]、[[内閣府]]。</ref>。[[県民経済計算]]参照。
 +
* 「1人当たり市民所得 (CI/人)」は、[[国民所得]]の概念を市に当てはめた市民所得(分配、CI)を市の人口で割ったもの。いずれも2006年度(平成18年度)の数値。発表している12市のみ記載。
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{| class="wikitable sortable" style="font-size:small; text-align: right;"
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|-style="line-height:1.25em; white-space:nowrap;"
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!市名!! class="unsortable" |道府県名!!style="vertical-align:bottom;"|面積<br />(km&sup2;)!!style="vertical-align:bottom;"|人口<br />(人)!! style="vertical-align:bottom; padding-right:2px" |人口比率<ref name="jinhiritsu">当該道府県の人口のうち、各政令指定都市の人口が占める割合。</ref><br />(%)!!統計日!!style="vertical-align:bottom;"|GCP<br />(百万円)!!style="vertical-align:bottom;"|CI/人<br />(千円)
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|-
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!{{Display none|01/}}札幌市
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|align="center"|北海道||1,121.12||{{formatnum:{{自治体人口/北海道|札幌市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/北海道|札幌市}} / {{自治体人口/北海道|北海道}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/北海道|date}}||6,869,359||2,645
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|-
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!{{Display none|04/}}仙台市
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|align="center"|宮城県||788.09||{{formatnum:{{自治体人口/宮城県|仙台市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/宮城県|仙台市}} / {{自治体人口/宮城県|宮城県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/宮城県|date}}||4,329,459||2,871
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|-
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!{{Display none|11/}}さいたま市
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|align="center"|埼玉県||217.49||{{formatnum:{{自治体人口/埼玉県|さいたま市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/埼玉県|さいたま市}} / {{自治体人口/埼玉県|埼玉県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/埼玉県|date}}|| ||
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|-
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!{{Display none|12/}}千葉市
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|align="center"|千葉県||272.08||{{formatnum:{{自治体人口/千葉県|千葉市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/千葉県|千葉市}} / {{自治体人口/千葉県|千葉県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/千葉県|date}}||3,610,911||3,214
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|-
 +
!{{Display none|14-01/}}横浜市
 +
|align="center"|神奈川県||437.38||{{formatnum:{{自治体人口/神奈川県|横浜市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/神奈川県|横浜市}} / {{自治体人口/神奈川県|神奈川県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/神奈川県|date}}||12,904,832||3,185
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|-
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!{{Display none|14-02/}}川崎市
 +
|align="center"|神奈川県||144.35||{{formatnum:{{自治体人口/神奈川県|川崎市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/神奈川県|川崎市}} / {{自治体人口/神奈川県|神奈川県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/神奈川県|date}}||4,965,062||3,458
 +
|-
 +
!{{Display none|14-03/}}相模原市
 +
|align="center"|神奈川県||328.84||{{formatnum:{{自治体人口/神奈川県|相模原市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/神奈川県|相模原市}} / {{自治体人口/神奈川県|神奈川県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/神奈川県|date}}|| ||
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|-
 +
!{{Display none|15/}}新潟市
 +
|align="center"|新潟県||726.10||{{formatnum:{{自治体人口/新潟県|新潟市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/新潟県|新潟市}} / {{自治体人口/新潟県|新潟県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/新潟県|date}}|| ||
 +
|-
 +
!{{Display none|22-01/}}静岡市
 +
|align="center"|静岡県||1,388.78||{{formatnum:{{自治体人口/静岡県|静岡市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/静岡県|静岡市}} / {{自治体人口/静岡県|静岡県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/静岡県|date}}|| ||
 +
|-
 +
!{{Display none|22-02/}}浜松市
 +
|align="center"|静岡県||1,511.17||{{formatnum:{{自治体人口/静岡県|浜松市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/静岡県|浜松市}} / {{自治体人口/静岡県|静岡県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/静岡県|date}}|| ||
 +
|-
 +
!{{Display none|23/}}名古屋市
 +
|align="center"|愛知県||326.45||{{formatnum:{{自治体人口/愛知県|名古屋市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/愛知県|名古屋市}} / {{自治体人口/愛知県|愛知県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/愛知県|date}}||12,685,515||3,592
 +
|-
 +
!{{Display none|26/}}京都市
 +
|align="center"|京都府||827.90||{{formatnum:{{自治体人口/京都府|京都市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/京都府|京都市}} / {{自治体人口/京都府|京都府}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/京都府|date}}||6,307,796||3,036
 +
|-
 +
!{{Display none|27-01/}}大阪市
 +
|align="center"|大阪府||222.30||{{formatnum:{{自治体人口/大阪府|大阪市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/大阪府|大阪市}} / {{自治体人口/大阪府|大阪府}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/大阪府|date}}||21,746,093||3,443
 +
|-
 +
!{{Display none|27-02/}}堺市
 +
|align="center"|大阪府||149.99||{{formatnum:{{自治体人口/大阪府|堺市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/大阪府|堺市}} / {{自治体人口/大阪府|大阪府}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/大阪府|date}}|| ||
 +
|-
 +
!{{Display none|28/}}神戸市
 +
|align="center"|兵庫県||552.80||{{formatnum:{{自治体人口/兵庫県|神戸市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/兵庫県|神戸市}} / {{自治体人口/兵庫県|兵庫県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/兵庫県|date}}||6,020,066||2,932
 +
|-
 +
!{{Display none|33/}}岡山市
 +
|align="center"|岡山県||789.91||{{formatnum:{{自治体人口/岡山県|岡山市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/岡山県|岡山市}} / {{自治体人口/岡山県|岡山県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/岡山県|date}}|| ||
 +
|-
 +
!{{Display none|34/}}広島市
 +
|align="center"|広島県||905.13||{{formatnum:{{自治体人口/広島県|広島市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/広島県|広島市}} / {{自治体人口/広島県|広島県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/広島県|date}}||5,011,215||3,161
 +
|-
 +
!{{Display none|40-01/}}北九州市
 +
|align="center"|福岡県||487.71||{{formatnum:{{自治体人口/福岡県|北九州市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/福岡県|北九州市}} / {{自治体人口/福岡県|福岡県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/福岡県|date}}||3,559,806||2,670
 +
|-
 +
!{{Display none|40-02/}}福岡市
 +
|align="center"|福岡県||340.96||{{formatnum:{{自治体人口/福岡県|福岡市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/福岡県|福岡市}} / {{自治体人口/福岡県|福岡県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/福岡県|date}}||7,154,575||3,244
 +
|-
 +
!{{Display none|43/}}熊本市
 +
|align="center"|熊本県||389.53||{{formatnum:{{自治体人口/熊本県|熊本市}}}}||{{ #expr: 100*{{自治体人口/熊本県|熊本市}} / {{自治体人口/熊本県|熊本県}} round 1}}||align="left"|{{自治体人口/熊本県|date}}||2,143,351||2,742
 +
|}
 +
 
 +
{| class="wikitable sortable" style="font-size:small; text-align: right;"
 +
|+ 同一道府県にある政令指定都市
 +
|-style="line-height:1.25em; white-space:nowrap;"
 +
!市名!! class="unsortable" |道府県名!!style="vertical-align:bottom;"|面積<br />(km&sup2;)!!style="vertical-align:bottom;"|人口<br />(人)!! style="vertical-align:bottom; padding-right:2px" |人口比率<ref name="jinhiritsu"/><br />(%)!!統計日
 +
|-style="background-color: #ffffcc;"
 +
!{{Display none|14/}}横浜市 + 川崎市 + 相模原市
 +
|align="center"|神奈川県||910.57||{{formatnum:{{#expr:{{自治体人口/神奈川県|横浜市}}+{{自治体人口/神奈川県|川崎市}}+{{自治体人口/神奈川県|相模原市}}}}}}||{{ #expr: 100*({{自治体人口/神奈川県|横浜市}}+{{自治体人口/神奈川県|川崎市}}+{{自治体人口/神奈川県|相模原市}}) / {{自治体人口/神奈川県|神奈川県}} round 1}}||{{自治体人口/神奈川県|date}}
 +
|-style="background-color: #ffffcc;"
 +
!{{Display none|22/}}静岡市 + 浜松市
 +
|align="center"|静岡県||2899.95||{{formatnum:{{#expr:{{自治体人口/静岡県|静岡市}}+{{自治体人口/静岡県|浜松市}}}}}}||{{ #expr: 100*({{自治体人口/静岡県|静岡市}}+{{自治体人口/静岡県|浜松市}}) / {{自治体人口/静岡県|静岡県}} round 1}}||{{自治体人口/静岡県|date}}
 +
|-style="background-color: #ffffcc;"
 +
!{{Display none|27/}}大阪市 + 堺市
 +
|align="center"|大阪府||372.29||{{formatnum:{{#expr:{{自治体人口/大阪府|大阪市}}+{{自治体人口/大阪府|堺市}}}}}}||{{ #expr: 100*({{自治体人口/大阪府|大阪市}}+{{自治体人口/大阪府|堺市}}) / {{自治体人口/大阪府|大阪府}} round 1}}||{{自治体人口/大阪府|date}}
 +
|-style="background-color: #ffffcc;"
 +
!{{Display none|40/}}北九州市 + 福岡市
 +
|align="center"|福岡県||828.67||{{formatnum:{{#expr:{{自治体人口/福岡県|北九州市}}+{{自治体人口/福岡県|福岡市}}}}}}||{{ #expr: 100*({{自治体人口/福岡県|北九州市}}+{{自治体人口/福岡県|福岡市}}) / {{自治体人口/福岡県|福岡県}} round 1}}||{{自治体人口/福岡県|date}}
 +
|}
 +
 
 +
===財政===
 +
指定都市各市の[[2008年]](平成20年)度の財政規模は以下の通り(市債残高は年度末の値<ref>岡山市・相模原市以外の各市は、[http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/daitoshi/ 大都市比較統計年表(平成20年)](横浜市統計ポータルサイト)の[http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/daitoshi/#XX XX 財政]から、「歳入」は「6.普通会計歳入歳出決算額 (1)歳入」の「総額」、「歳出」は「6.普通会計歳入歳出決算額 (2)目的別歳出」の「総額」、「地方税収入」は「6.普通会計歳入歳出決算額 (1)歳入」の「地方税」、「市債残高」は「5.地方債現在高(1)会計別」の「総額」より。岡山市は、[http://www.city.okayama.jp/zaisei/zaisei/zaisei_00058.html 岡山市の財政状況〔第12版〕]「資料編」より。相模原市は、「平成21年版統計書 Excel版」の「[http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/dbps_data/_material_/localhost/kikaku/114500/excel/h21/15.xls 15.財政及び金融]」の項目より、歳入は一般会計決算額の「歳入(150101)」(平成19年度。数字は統計表番号。以下、同じ。)、歳出は「歳出(150102)」、地方税収入は市税収納状況(1504)の「収入額」、市債現在高は市債現在高(1508)の「総額」。</ref><ref>岡山市の市債現在高は、千万円の桁以下切り捨てによる千円単位。</ref>)。市民一人当たり市債現在高は、本項目の市債現在高から最新の推計人口で割って算出<ref>ここで用いた市債現在高は、千万円の桁を四捨五入して計算。</ref>。
 +
 
 +
{| class="wikitable sortable" style="font-size:small; text-align: right;"
 +
|-style="line-height:1.25em; white-space:nowrap;"
 +
!市名!!style="vertical-align:bottom;"|歳入 (A)<br>(千円)!!style="vertical-align:bottom;"|歳出<br>(千円)!!style="vertical-align:bottom;"|地方税収入 (B)<br>(千円)!!B/A!!style="vertical-align:bottom;"|市債現在高<br>(千円)!! style="padding-right:0px" |市民一人当たり<div style="text-align:left">市債現在高</div>(万円)
 +
|-
 +
!{{Display none|01/}}札幌市
 +
|773,708,805||771,296,216||282,150,265||36.5%||2,013,467,935||{{#expr:20135 / {{自治体人口/北海道|札幌市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|04/}}仙台市
 +
|411,022,727||407,602,445||180,961,207||44.0%||1,314,194,698||{{#expr:13142 / {{自治体人口/宮城県|仙台市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|11/}}さいたま市
 +
|424,743,031||397,325,609||221,501,883||52.1%||635,206,010||{{#expr:6352 / {{自治体人口/埼玉県|さいたま市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|12/}}千葉市
 +
|326,018,424||324,703,793||178,213,851||54.7%||1,080,888,045||{{#expr:10809 / {{自治体人口/千葉県|千葉市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|14-01/}}川崎市
 +
|584,466,600||572,528,754||293,779,349||50.3%||1,500,166,000||{{#expr:15002 / {{自治体人口/神奈川県|川崎市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|14-02/}}横浜市
 +
|1,436,351,303||1,362,940,766||729,457,004||50.8%||4,649,916,837||{{#expr:46499 / {{自治体人口/神奈川県|横浜市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|14-03/}}相模原市
 +
|204,303,395||197,320,349||115,453,921||56.5%||314,447,073||{{#expr:3144 / {{自治体人口/神奈川県|相模原市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|15/}}新潟市
 +
|331,350,076||327,980,207||121,384,355||36.6%||811,940,564||{{#expr:8119 / {{自治体人口/新潟県|新潟市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|22-01/}}静岡市
 +
|287,022,610||277,714,625||130,002,730||45.3%||591,555,368||{{#expr:5916 / {{自治体人口/静岡県|静岡市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|22-02/}}浜松市
 +
|285,387,766||275,829,931||136,912,796||48.0%||538,576,133||{{#expr:5386 / {{自治体人口/静岡県|浜松市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|23/}}名古屋市
 +
|972,058,668||968,210,417||516,306,272||53.1%||3,282,109,018||{{#expr:32821 / {{自治体人口/愛知県|名古屋市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|26/}}京都市
 +
|735,852,839||734,219,808||266,407,424||36.2%||2,124,001,348||{{#expr:21240 / {{自治体人口/京都府|京都市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|27-01/}}大阪市
 +
|1,555,121,442||1,552,859,303||670,787,495||43.1%||5,212,169,092||{{#expr:52122 / {{自治体人口/大阪府|大阪市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|27-02/}}堺市
 +
|298,471,347||294,891,756||132,440,557||44.4%||606,868,894||{{#expr:6069 / {{自治体人口/大阪府|堺市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|28/}}神戸市
 +
|737,730,979||724,882,257||277,911,962||37.7%||2,511,346,017||{{#expr:25113 / {{自治体人口/兵庫県|神戸市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|33/}}岡山市
 +
|229,990,206||225,169,028||113,410,561||49.3%||674,000,000||{{#expr:6740 / {{自治体人口/岡山県|岡山市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|34/}}広島市
 +
|544,617,125||539,288,086||212,604,978||39.0%||1,683,000,034||{{#expr:16830 / {{自治体人口/広島県|広島市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|40-01/}}北九州市
 +
|500,169,586||493,528,897||167,490,841||33.5%||1,365,581,082||{{#expr:13656 / {{自治体人口/福岡県|北九州市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|40-02/}}福岡市
 +
|682,110,518||673,365,959||272,645,884||40.0%||2,550,023,595||{{#expr:25500 / {{自治体人口/福岡県|福岡市}} * 10000 round 1}}
 +
|-
 +
!{{Display none|43/}}熊本市
 +
|221,794,305||217,441,962||91,558,785||41.3%||277,040,171||{{#expr:2770 / {{自治体人口/熊本県|熊本市}} * 10000 round 1}}
 +
|}
 +
 
 +
== 指定都市に関連する事項 ==
 +
=== 都道府県と同格 ===
 +
{{要出典範囲|指定都市は[[権限]]の移譲等により[[都道府県]]の影響力が少なくなることから、実質的に都道府県と同格に扱われ、県の中に県ができると見られることもある。都道府県に準じた権限を手にする事で、自由に様々な事に取り組めるようになる一方、何かあった場合の責任は重くなると言われている。|date=2010年12月}}
 +
* 県を通さずに直接[[政府|国]]と接触できるようになる。
 +
* [[統一地方選挙]]において行われる指定都市の市長選挙や議会議員選挙は、都道府県の知事選挙や議会議員選挙と同じ、いわゆる前日程で実施される。
 +
* 慣例として、指定都市の住所を表記する際は都道府県名を省略することが多い(例:愛知県名古屋市中区栄 → 名古屋市中区栄)。これは慣例というよりは、昭和45年の旧自治省通達により、指定都市および、県名と同じ県庁所在地市以外は、公文書において県名を省略してはならないとされたことの裏返しである。
 +
* スポーツ大会の場合でも一部で特別扱いされており、[[全国障害者スポーツ大会]]と[[全国健康福祉祭|全国健康福祉祭(ねんりんピック)]]では各都道府県の他に指定都市独自でチームを組むことが可能となっている。
 +
* 市の[[ドメイン名]]として "city.市名.都道府県名.jp" の代わりに "city.市名.jp" を使えるようになる。ただし、堺市・浜松市と相模原市については、該当ドメイン名が他者によって登録済みであったため、"city.市名.jp" を使用できなかった。公共機関については"city.市名.lg.jp"で地方公共団体ドメイン名の代替はあるが、一般地域型ドメイン名"区名.市名.jp"は使用できないので公共機関以外は救済されない。
 +
* 職員採用において、[[大学]]卒業程度の[[公務員試験|採用試験]]が道府県と同じ日程の[[6月]]の第4[[日曜日]](俗に「地方上級」と称される。)に行われる。[[短期大学|短大]]卒業程度・[[高等学校|高校]]卒業程度の採用試験が道府県と同じ日程の[[9月]]の第4日曜日(俗に「地方中級」・「地方初級」と称される。)に行われる。また、択一試験の問題は道府県と一部を除き同一のものが使用される。
 +
* [[地方債]]において、都道府県と同様に市場公募債を発行出来るようになる。ただし、利回りが市場によって決められてしまうため、財政状況や信用力により資金繰りに差が出る。
 +
* [[1970年代]]に[[新設医科大学]]が次々設置された際、歯止めをかけるために「1県1医大」の制限が[[1974年]](昭和49年)にかけられたが、同年時点で指定都市中唯一[[医科大学]]が無かった[[北九州市]]に[[1978年]](昭和53年)、[[産業医科大学]]が設立されており、県と同格扱いされている([[医科大学#新設医科大学|参照]])。
 +
* 都道府県と同様に当せん金付証票(いわゆる[[宝くじ]])の発売元となることができるようになる([[地方財政法]]32条、[[当せん金付証票法]]4条、また戦災により総務大臣が指定する市も発売元となれるが割愛)。そのため、発売元である指定都市内で販売された宝くじの収益金は直接、指定都市の収入となる(詳しくは[[宝くじ#収益金の取扱い]])。
 +
 
 +
=== 市警察部 ===
 +
指定都市自体が、独自に警察を設置・運営することはできない。ただ各道府県[[警察本部]]は、その管轄区域内に指定都市がある場合、指定都市に対応する'''[[市警察部]]'''を設置する([[警察法]]第52条第1項)。市警察部の役割は警察本部によって異なるが、主に指定都市と警察本部の連絡や指定都市に所在する[[警察署]]の管理に関する業務を行う。実働部隊を備えているのは、[[北九州市警察部]]のみである。
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[[自治体警察 (旧警察法)]]を参照のこと。
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=== 消防 ===
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指定都市においては[[日本の消防|消防]]の専門部隊である[[特別高度救助隊]]の設置が義務付けられている。これは[[総務省消防庁]]の「救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令(昭和61年自治省令第22号)」第6条の規定により「特別高度救助隊」を[[東京都]]及び政令指定都市に、第5条の規定により「高度救助隊」を[[中核市]]等に整備をするとされ、「高度救助隊の数のうち、特別区が連合して維持する消防及び指定都市にあつては1以上の高度救助隊を特別高度救助隊とする。」ことになっている。そのため、多くの指定都市では、高度救助隊と特別高度救助隊の両方が編成されている。
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[[特別高度救助隊]]を参照のこと。
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<!--=== JR線・特定都区市内駅制度 ===
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{{main|特定都区市内}}
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特定都区市内制度は、[[日本国有鉄道|国鉄]](現在は[[JR]])の運賃制度のひとつである。大都市制度の1つとも見られるが、同制度と指定都市制度との整合性はない。
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[[1969年]](昭和44年)[[5月10日]]、同制度が[[六大都市]]に導入された。しかし、当時、既に指定都市となっていた北九州市には適用されなかった。[[1972年]](昭和47年)[[9月1日]]には、[[都道府県庁所在地と政令指定都市の人口順位|1970年国勢調査人口が50万人以上]]だった未適用の市にも拡大適用された。ただし、新規適用市には、当時指定都市ではなかった都市(仙台市、広島市)が含まれた一方で、指定都市であっても市域とは関係なく適用されている場合(川崎市<ref>『横浜市内』制度を設定する際に、国鉄(JR)路線としては『飛び地』状態となる南武線[[矢向駅]]なども含める例外規定として、鶴見駅から矢向駅までのルート上に位置する[[川崎駅]]、鶴見線・南武線各駅を含めたため。従って、飽くまで『川崎市内』を理由に設定した意図はない。</ref>)がある。また、これ以降に国勢調査人口が50万人以上の市や指定都市が生まれても、同制度の新規適用は見送られている。-->
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=== 都市計画と税金 ===
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指定都市では、都市計画で[[区域区分]](線引き)を定めるものとされている([[都市計画法]]第7条第1項、都市計画法施行令第3条)。よって、[[スプロール現象|スプロール化]]どころか[[過疎化]]が問題となるような地域が指定都市の一部となると、その地域が区域区分で[[市街化調整区域]]とされることにより、その地域での開発行為が法律で制限され、結果的に過疎化が深刻化するおそれがある。反対に、区域区分で新たに[[市街化区域]]とされた地域では、土地・建物について[[固定資産税]]に加えて[[都市計画税]]が課されることになる。
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また、法律上の[[首都圏 (日本)|首都圏]]([[首都圏整備法]]所定)、近畿圏([[近畿圏整備法]]所定)、中部圏([[中部圏開発整備法]]所定)内に指定都市が誕生すると、その指定都市の区域内の[[市街化区域]]にある農地は、[[地方税法]]附則第29条の7の特例の対象外となるので、その農地についての固定資産税と都市計画税は「宅地並み課税」とされ、増税となる。
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== 指定都市を目指している地域 ==
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=== 構想段階の地域 ===
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市町村の合併によって、現在以下の地域が指定都市移行を目指している。しかし、[[日本の市町村の廃置分合|市町村合併]]協議の難航などにより、実現の見通しが立っていない都市が多い。また、実現可能性の高い中核市移行へ切り替え、将来的な目標として指定都市への意向を視野に入れるとしている市も増えている。なお、指定都市への移行を見据えた合併構想が持ち上がっている地域の多くは、都市圏(都市雇用圏など)を基礎としているが、必ずしも既存の広域行政圏とは一致しない。
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; [[水戸市]]など([[茨城県]]
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: 水戸市は、[[水戸都市圏]]の市町村との合併による「[[水戸市50万人都市構想|50万都市構想]]」を持っている。指定都市はさらに将来の展望。
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; [[宇都宮市]]など([[栃木県]]
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: 宇都宮市長は、2006年(平成18年)第1回定例会(第1日目2月28日市議会)での市政運営の基本方針演説において、「政令指定都市も視野に入れ、[[河内町 (栃木県)|河内町]]との合併協議に向けて具体的に意見交換を行ってまいります」と述べた。
 +
: なお、河内町および[[上河内町]]とは[[2007年]](平成19年)[[3月31日]]に合併し、人口は50万人を超えた。[[宇都宮都市圏]]の人口は約110万人。
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; [[埼玉県]]内<ref>[http://www.pref.saitama.lg.jp/A02/BK00/gappei/gappei-home.html 埼玉県の市町村合併](埼玉県)</ref>
 +
: 埼玉県庁による市町村合併推進構想の枠組み<ref>[http://www.pref.saitama.lg.jp/A02/BK00/gappei/kousou/gaiyou/5kumiawase.pdf 構想対象市町村の組合わせ](埼玉県)</ref>に、指定都市移行を想定した枠組みが見られる。県庁の構想による[[春日部市]]・[[草加市]]・[[越谷市]]・[[八潮市]]・[[三郷市]]・[[吉川市]]・[[松伏町]]の枠組みは人口約109万人(実際、越谷市以外と結びつきの希薄な春日部市を除いても85万人を超える)、[[所沢市]]・[[飯能市]]・[[狭山市]]・[[入間市]]・[[日高市]]の枠組みは人口約78万人、[[川口市]]・[[蕨市]]・[[戸田市]]・[[鳩ヶ谷市]]([[2011年]][[10月11日]]、川口市に編入)の枠組みは人口約72万人、[[新座市]]・[[朝霞市]]・[[志木市]]・[[和光市]]・[[三芳町]]・[[富士見市]]・[[ふじみ野市]]の枠組みは人口約69万人となっている([[清瀬市]]を入れ70万人以上を目指す計画あり)。
 +
; [[東葛地域|東葛飾・葛南地域]](千葉県)
 +
: [[柏市]]、[[野田市]]、[[流山市]]、[[我孫子市]]、[[松戸市]]、[[鎌ケ谷市]]の6市で構成する「東葛広域行政連絡協議会」では、[[2006年]](平成18年)[[5月8日]]に「政令指定都市問題研究会」を設置した<ref>[http://www.city.kashiwa.lg.jp/notice/seirei/seirei_top.htm 政令指定都市問題研究会](柏市)</ref>。この6市の人口の合計は約140万人である。一方、この6市のうち松戸市と鎌ケ谷市は[[2007年]](平成19年)[[4月27日]]、[[船橋市]]や[[市川市]]とともに、将来的な指定都市移行を研究する「東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会」を設置した<ref>[http://www.city.funabashi.chiba.jp/kikaku/kouiki/4shiseirei.htm 東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会](船橋市)</ref>。この4市の人口の合計は約162万人である。なお、[[1997年]](平成9年)には船橋市、鎌ケ谷市、[[習志野市]]、[[八千代市]]の議長経験者の間で、4市の合併で指定都市移行を検討する動きがあった。[[千葉日報]]の1面トップに掲載され、旧[[自治省]]ホームページにも長く掲載されていたが、結局具体的な動きには至らず頓挫した。この4市の人口の合計は約102万人。
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; [[八王子市]]([[東京都]]
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: [[2012年]][[1月22日]]に行われた八王子市長選挙で当選した[[石森孝志]]<!--敬称は付けない-->が、市民サービス向上と自立したまちづくりの展開が出来る中核市に移行した後、政令市を目指すと公約した<ref>{{cite news|url=http://www.tamatimes.co.jp/article/11161|title=石森八王子市長に聞く|newspaper=多摩ニュータウンタイムズ|date=2012-03-22|accessdate=2011-03-22}}</ref>。
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; [[金沢市]]([[石川県]])
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: 平成の大合併と前後して、経済界を中心に合併による指定都市移行を提唱する動きがあった<ref>「石川県 県都政令市推進経済人会議」(現在「[http://www.kousou-ishikawa.com/ 構想いしかわ経済人会議]」)など</ref>。しかし、金沢市との合併の筆頭候補に挙げられていた野々市町は単独市制を施行し[[野々市市]]となったほか、周辺市町の同意が得られない状況にある。なお、金沢市と同じ[[市外局番]]076の地域(金沢[[単位料金区域|MA]]:[[かほく市]]、[[白山市]]、野々市市、[[内灘町]]、[[津幡町]]、[[川北町]])の合計人口は約72万人。また、[[金沢都市圏]]と一体性のある[[小松市|小松都市圏]](金沢都市圏の項参照)を合わせた人口は約87万人となる(この枠組みでは、石川県の人口約117万人の4分の3)。
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; [[東三河]]地域([[愛知県]])
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: 愛知県[[豊橋市]]、[[豊川市]]、[[田原市]]などで構成される愛知県東三河地域の合併構想。地域人口は70万を超える。[[2002年]]、地域の企業が会員になっている東三河懇話会にて、公の場で初めて「東三河政令市構想」が提唱された<ref>[http://www.tonichi.net/news.php?mode=view&id=2974&categoryid=1 東三河懇話会が政令市構想提唱へ(2002年6月6日付 東日新聞)]</ref>。その後、東三河政令市実現を公約とする[[佐原光一]]<!--敬称は付けない-->が豊橋市長に就任したものの、慎重姿勢を示している<ref> 「東三河政令市」移行に慎重姿勢 豊橋市長(2010年3月9日付  読売新聞)</ref>。その後2011年には合併への動きは衰え、新城市長・穂積亮次が自身のブログで今の状況では合併・政令市構想への議論を進めるのではなく別の方法で地域主権を行うべきとし<ref>[http://tomako.dosugoi.net/e130055.html 山の舟歌・第2章(新城市長ブログ)2011年01月08日付]</ref>、東三河懇話会の2011年の新春懇談会でも、東三河市合併構想は全く触れられていない<ref>[http://www.tonichi.net/news.php?mode=view&categoryid=1&id=34653 合併消え、身近なテーマで(2011年1月8日付 東日新聞)]</ref>。
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; [[岐阜市]]<ref name="gifu" />([[岐阜県]])
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: [[岐阜都市圏]]の人口は80万人を超えているが、岐阜市で産業廃棄物の不法投棄が発見されたために合併協議が難航し、結局岐阜市と合併したのは1町のみであった。
 +
; [[北勢]]地域([[三重県]])
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: [[四日市市]]を中心とする三重県北勢地方の人口は80万人を超えている。指定都市構想は将来の展望。
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; [[東大阪市]]([[大阪府]]
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: 八尾市や柏原市などとの市町村合併の構想があり、指定都市への移行計画にまでは至っていないが将来の展望である。
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; [[姫路市]]([[兵庫県]])
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: [[2006年]](平成18年)[[3月27日]]に[[家島町]]、[[夢前町]]、[[香寺町]]、[[安富町]]を編入合併、合併後の人口は53万人となった。同市では、指定都市の法定の人口要件である50万人を適用しての指定都市移行を国に要望するとともに、今後も周辺自治体との協議を進める方針を打ち出した。[[姫路都市圏]]の人口は約74万人。[[2011年]](平成23年)4月には、[[石見利勝]]・姫路市長が「政令市を目指す」との公約を掲げて3選を果たし、当選直後に[[加古川市]]に対し合併を働きかける意向を表明した<ref name=himeji1>[http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20110426ddlk28010410000c.html 『石見・姫路市長:加古川市と合併を 「政令市を目指す」--会見で意向』毎日新聞兵庫版 2011年4月26日付]</ref>。同市と合併した場合、人口約80万人になる。一方、[[たつの市]]と[[相生市]]にも半年前に合併を打診したことを明らかにした<ref name=himeji2>[http://mainichi.jp/area/hyogo/archive/news/2011/05/03/20110503ddlk28010442000c.html 『石見・姫路市長:政令市実現へ合併打診 たつのと相生市長に』毎日新聞兵庫版 2011年5月3日付]</ref>。両市と合併した場合は人口が約64万8000人にとどまるため、加古川市とたつの・相生両市との「二本立て」で合併を模索していく姿勢を示した<ref name=himeji1>[http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20110426ddlk28010410000c.html 『石見・姫路市長:加古川市と合併を 「政令市を目指す」--会見で意向』毎日新聞兵庫版 2011年4月26日付]</ref>。また、今後[[太子町 (兵庫県)|太子町]]にも合併を打診するほか、[[高砂市]]も合併相手として想定していることを明らかにした<ref name=himeji2>[http://mainichi.jp/area/hyogo/archive/news/2011/05/03/20110503ddlk28010442000c.html 『石見・姫路市長:政令市実現へ合併打診 たつのと相生市長に』毎日新聞兵庫版 2011年5月3日付]</ref>。
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=== 構想が白紙になった地域 ===
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; [[湘南]]地域([[神奈川県]])
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: [[湘南市]]を参照。[[平塚市]]、[[藤沢市]]、[[茅ヶ崎市]]、[[寒川町]]、[[大磯町]]、[[二宮町]]の6市町が合併して指定都市を目指す「湘南市構想」がかつて存在したが、[[2003年]](平成15年)[[5月26日]]に白紙撤回された。実現すれば、人口100万人を突破する予定だった。
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; [[静岡県東部 政令指定都市構想|駿東・伊豆地域]]([[静岡県]])
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: 静岡県三都の一角を構成する沼津市を中心とする地域。静岡市と浜松市が指定都市に昇格したため待望論がある。静岡県庁自体が、県内合併再編に積極的。
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: 指定都市化の研究会参加市町は、[[沼津市]]、[[三島市]]、[[御殿場市]]、[[裾野市]]、[[伊豆の国市]]、[[函南町]]、[[小山町]]、[[長泉町]]、[[清水町 (静岡県)|清水町]]であるが、合併への意欲について各市町で温度差がある。また、研究会参加市町だけでは現時点で70万人に満たないため、隣接する富士総合庁舎管轄地域、あるいは[[伊豆半島]]の全市町を取り込もうという意見も出ていたが、[[2008年]](平成20年)[[2月8日]]に白紙撤回し、研究会の解散を発表した。
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== その他 ==
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法令で単に「政令で指定する市」と書かれている場合、各法令により指定基準が異なるため、指定都市(政令指定都市)と必ずしも一致しない。特定の市を「政令で指定する市」として定めている法令には、[[中小企業支援法]]、[[国民健康保険法]]、[[地方税法]]、[[道路整備特別措置法]]、国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律などがある。
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また、[[地域保健法]]第5条第1項では、[[都道府県]]のほか、指定都市、中核市その他の政令で定める市又は特別区が、[[保健所]]を設置するものと定めている。これらの保健所を設置する市を[[保健所政令市]]という。
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== 脚注 ==
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{{脚注ヘルプ}}
 +
{{Reflist|2}}
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
*[[全国の市町村一覧]]
+
* [[中核市]](政令指定都市に準じている市)
*[[wiki:政令指定都市|ウィキペディア]]
+
* [[特例市]](中核市に準じている市)
 +
 
 +
== 外部リンク ==
 +
{{Wikisource|地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市の指定に関する政令}}
 +
* [http://www.siteitosi.jp/ 指定都市市長会]
 +
* {{PDFlink|[http://www.soumu.go.jp/singi/pdf/No27_senmon15_03.pdf 大都市制度の沿革]}}
 +
* {{PDFlink|[http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/jiti/gyoutokui/siryou/12_21/tokubetuku.pdf 特別区制度の沿革]}}
 +
 
 +
以下に示す法令は'''総務省行政管理局'''提供の[http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi 法令データ提供システム]により閲覧できます。<!-- 定型文 -->
 +
 
 +
* [http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S31/S31SE254.html 地方自治法第252条の19第1項の指定都市の指定に関する政令](昭和31年7月31日政令第254号)
  
[[CATEGORY:政令指定都市|*]]
+
{{DEFAULTSORT:せいれいいていとし}}
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[[Category:政令指定都市|*]]
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[[Category:日本の行政区画]]
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[[Category:行政区画の単位]]
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[[Category:経済地理学]]
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[[Category:地方自治]]

2012年9月15日 (土) 21:37時点における版

政令指定都市(せいれいしていとし)とは、政令[1]で指定する人口法定人口)50万以上ののこと。地方自治法[2]第252条の19以下に定められた日本の大都市制度の一つ。法令上は「指定都市」(同法など)または「指定市」(警察法道路法など)と表記される。略称政令市2012年平成24年)4月1日現在、全国に20市ある。


概要

テンプレート:imagemap 政令指定都市 指定都市の制度(政令市制度)は、日本の大都市等に関する3つの特例制度のひとつであり、1956年昭和31年)に運用が開始された[3]。これに先立つ1947年昭和22年)、国は大都市から独立する制度を設けたが、権限を奪われることになる府県が猛反発、これに代えて権限の一部だけを府県から移す制度として設けられたのが政令市制度であった[4]。地方自治法[2]第2編第12章第1節「大都市に関する特例」に、指定都市に関する、特例を中心とした規定がある。指定都市は「人口50万以上の市」とされている(第252条の19第1項)。特例制度の他の2つは、第2節に規定がある中核市の制度(人口30万以上、1995年開始)、第3節に規定がある特例市の制度(人口20万以上、2000年開始)である[2][3]。→#指定都市の権能#人口要件も参照。

指定都市は、条例で区を設けるものとされている(第252条の20第1項[2])。この区は、東京都の特別区などと区別して、「行政区」と通称される。→#組織も参照。

指定都市の制度は、地方自治法の1956年(昭和31年)の一部改正(昭和31年法律第147号)に含まれる形で、同年9月1日から実施された。同日から、指定都市を指定する政令[1]が施行されて5市が指定都市に移行。以後、この政令の一部改正で新たに市が指定され、その施行日から指定都市に移行している[1][5]

なお、指定都市の制度により、大都市に関する2つの旧制度が置き換えられた[3]。一つは、五大都市行政監督ニ関スル法律[6]を根拠とした制度で、対象は京都市、大阪市、名古屋市、神戸市、横浜市であった(この5市は最初の指定都市)。もう一つは、地方自治法を根拠に1947年(昭和22年)以降、法令上、存在していた特別市の制度で、人口50万以上の市を法律で指定するものだったが、実際には一市も指定されなかった。→#沿革も参照。

2012年4月1日現在、全20指定都市の人口は約2,693万4千人であり、国民の5人に1人は、指定都市に在住していることになる。また、四国地方には政令指定都市は1つもない。

指定都市及び行政区の一覧

座標一覧
OpenStreetMap
座標のDL
KML · GPX
指定都市 都道府県 位置 指定日 行政区
1 さつほろ30px 札幌市 北海道 テンプレート:ウィキ座標 1972年(昭和47年)4月1日 全10区: 中央区北区東区白石区豊平区南区西区厚別区手稲区清田区
2 せんたい30px 仙台市 宮城県 テンプレート:ウィキ座標 1989年(平成元年)4月1日 05区: 青葉区宮城野区若林区太白区泉区
3 さいたま30px さいたま市 埼玉県 テンプレート:ウィキ座標 2003年(平成15年)4月1日 全10区: 西区北区大宮区見沼区中央区桜区浦和区南区緑区岩槻区
4 ちは30px 千葉市 千葉県 テンプレート:ウィキ座標 1992年(平成4年)4月1日 06区: 中央区花見川区稲毛区若葉区緑区美浜区
5 よこはま30px 横浜市 かなかわ神奈川県 テンプレート:ウィキ座標 1956年(昭和31年)9月1日 全18区: 鶴見区神奈川区西区中区南区港南区保土ケ谷区旭区磯子区金沢区港北区緑区青葉区都筑区戸塚区栄区泉区瀬谷区
6 かわさき30px 川崎市 テンプレート:ウィキ座標 1972年(昭和47年)4月1日 07区: 川崎区幸区中原区高津区宮前区多摩区麻生区
7 さかみはら30px 相模原市 テンプレート:ウィキ座標 2010年(平成22年)4月1日 03区: 緑区中央区南区
8 にいかた30px 新潟市 新潟県 テンプレート:ウィキ座標 2007年(平成19年)4月1日 08区: 北区東区中央区江南区秋葉区南区西区西蒲区
9 しすおか30px 静岡市 しすおか静岡県 テンプレート:ウィキ座標 2005年(平成17年)4月1日 03区: 葵区駿河区清水区
10 はままつ30px 浜松市 テンプレート:ウィキ座標 2007年(平成19年)4月1日 07区: 中区東区西区南区北区浜北区天竜区
11 なこや30px 名古屋市 愛知県 テンプレート:ウィキ座標 1956年(昭和31年)9月1日 全16区: 千種区東区北区西区中村区中区昭和区瑞穂区熱田区中川区港区南区守山区緑区名東区天白区
12 きようと30px 京都市 京都府 テンプレート:ウィキ座標 1956年(昭和31年)9月1日 全11区: 北区上京区左京区中京区東山区下京区南区右京区伏見区山科区西京区
13 おおさか30px 大阪市 おおさか大阪府 テンプレート:ウィキ座標 1956年(昭和31年)9月1日 全24区: 都島区福島区此花区西区港区大正区天王寺区浪速区西淀川区東淀川区東成区生野区旭区城東区阿倍野区住吉区東住吉区西成区淀川区鶴見区住之江区平野区北区中央区
14 さかい30px 堺市 テンプレート:ウィキ座標 2006年(平成18年)4月1日 07区: 堺区中区東区西区南区北区美原区
15 こうへFlag of Kobe.svg 神戸市 兵庫県 テンプレート:ウィキ座標 1956年(昭和31年)9月1日 09区: 東灘区灘区兵庫区長田区須磨区垂水区北区中央区西区
16 おかやま30px 岡山市 岡山県 テンプレート:ウィキ座標 2009年(平成21年)4月1日 04区: 北区中区東区南区
17 ひろしま30px 広島市 広島県 テンプレート:ウィキ座標 1980年(昭和55年)4月1日 08区: 中区東区南区西区安佐南区安佐北区安芸区佐伯区
18 きたきゆうしゆう30px 北九州市 ふくおか福岡県 テンプレート:ウィキ座標 1963年(昭和38年)4月1日 07区: 門司区若松区戸畑区小倉北区小倉南区八幡東区八幡西区
19 ふくおか30px 福岡市 テンプレート:ウィキ座標 1972年(昭和47年)4月1日 07区: 東区博多区中央区南区西区城南区早良区
20 くまもと30px 熊本市 熊本県 テンプレート:ウィキ座標 2012年(平成24年)4月1日 05区: 中央区東区西区南区北区

かつて存在した行政区

政令指定都市制度以前のものを除く。

指定都市の権能

特例と政令

地方自治法[2]第2編「普通地方公共団体」第12章「大都市等に関する特例」では、指定都市、中核市特例市それぞれに関する特例制度が規定されている。特例により持ちうる権能は、指定都市が最も広い。三者いずれに関しても、権能の範囲など特例の具体的な定めは、ほぼ政令に委ねられており、対応する規定が地方自治法施行令[7]第2編第8章にある。

事務

指定都市が特例で処理できる事務は、第252条の19第1項(後に抜粋)で掲げる19の事務のうち、都道府県が法令に従って処理するとされているものから、政令で定められる(同条同項)[8]

また、事務処理への都道府県の関与については、都道府県知事や都道府県の委員会の

  • a.処分(許可、認可、承認等)を要すると法令で定めている事項のうちから、政令により、その処分を不要とするか、代わりに各大臣の処分を要するものとする、
  • b.命令を受けると法令で定めている事項のうちから、政令により、その命令に関する法令の規定を適用外とするか、代わりに各大臣の命令を受けるものとする、

ことになっている(同条第2項)。

中核市や特例市に関しては、処分についてa.に相当する特例規定は無い。命令についてb.に類似する特例規定はあるが、委員会の命令は対象とならない(第252条の22第2項、第252条の26の3第2項)。

なお、地方自治法以外の、個別法令(例えば道路法河川法地方教育行政法など)の規定や都道府県の条例によっても権限が移譲されうる。

参考: 地方自治法から抜粋

第252条の19の第1項までを抜粋。出典条文リンク: 法令データ提供システム, 総務省. 2008年9月5日現在.

(指定都市の権能)
第252条の19 政令で指定する人口50万以上の市(以下「指定都市」という。)は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。

  • 1 児童福祉に関する事務
  • 2 民生委員に関する事務
  • 3 身体障害者の福祉に関する事務
  • 4 生活保護に関する事務
  • 5 行旅病人及び行旅死亡人の取扱に関する事務
  • 5の2 社会福祉事業に関する事務
  • 5の3 知的障害者の福祉に関する事務
  • 6 母子家庭及び寡婦の福祉に関する事務
  • 6の2 老人福祉に関する事務
  • 7 母子保健に関する事務
  • 8 障害者の自立支援に関する事務
  • 9 食品衛生に関する事務
  • 10 墓地、埋葬等の規制に関する事務
  • 11 興行場、旅館及び公衆浴場の営業の規制に関する事務
  • 11の2 精神保健及び精神障害者の福祉に関する事務
  • 12 結核の予防に関する事務
  • 13 都市計画に関する事務
  • 14 土地区画整理事業に関する事務
  • 15 屋外広告物の規制に関する事務

  

組織

指定都市は、“市長の権限に属する事務を分掌させるため、条例で、その区域を分けて区を設け、区の事務所又は必要があると認めるときはその出張所を置く”ものとされている(第252条の20第1項)。この区は「行政区」と通称される。区の事務所、通称「区役所」の長は、当該指定都市の職員の中から市長が任命するのが通例である(各市の行政組織によるが、一般的に局長クラスまたは部長クラスの役職)。指定都市は、必要と認めるときは、条例で、区ごとに区地域協議会を置くことができ、その場合、その区域内に地域自治区が設けられる区には、区地域協議会を設けないことができる(第252条の20第6項)。

区役所にどの程度の業務を担わせるかは、指定都市によって幅がある。戸籍、住民基本台帳、租税の賦課、国民健康保険、国民年金、福祉などの日常的・定型的な窓口業務のみを担当させる「小区役所制」(大阪市、名古屋市、京都市など)があれば、保健、土木、建築などの業務を幅広く行う「大区役所制」(川崎市、広島市、仙台市など)もある。

教育行政

地方教育行政の組織及び運営に関する法律には、指定都市に関する特例が定められている。指定都市の県費負担教職員の任免、給与の決定、休職及び懲戒に関する事務、並びに研修は、当該指定都市の教育委員会が行う。

指定都市が扱えない事務

指定都市は、基本的に都道府県が行う事務のほとんどを独自に扱え、都道府県と同格とされる。しかし都道府県に包括されており、都道府県の影響力が完全に排除されるわけではないため、一部の事務は都道府県が行っている。

以下に、都道府県と指定都市の間の役割分担の一例を示す。

事務 都道府県の事務 指定都市の事務
民生行政に関する事務
保健衛生に関する事務
都市計画に関する事務
文教行政に関する事務
  • 県費負担教職員の任免、給与の決定、研修
農林水産行政に関する事務 農林水産行政に関する授権は特にない。
警察の設置に関する事務

自ら警察を設置することはない。

ただし指定都市は、都道府県警察を管理する公安委員会の委員を、都道府県知事に推薦できる。指定都市が委員2名を推薦し、これに基づいて都道府県知事が委員を任命する。
詳細は 公安委員会#委員 を参照

また、指定都市の区域には、都道府県警察が「市警察部」を置く。詳細は当該項目を参照。  

このほか、後期高齢者医療制度においては、都道府県が直接事務に携わるわけではないが、指定都市も他の市町村とともに都道府県単位で広域事務組合を作り、そこで事務を取り扱う。指定都市の区役所は窓口代理業務を行うのみである。

留意すべき問題点

指定都市移行にあたっては、移譲にあたっての行財政上の問題として、概ね次のような留意事項の指摘がなされている。

財政上の問題

移行に起因する事務移譲により、指定都市に新たに発生する財政需要額は、概ね5,600億円程度とされる[9]。これに対し、税制上の措置として指定都市に図られる増収対策の半分以上は、道路の管理に関する予算(道路特定財源の一部を増額交付するもの)[10]で、それ以外の特例事務との純計で、おおむね3,000億円程度、税制上の措置が不十分であるとされる[11]。指定都市制度には、都道府県側から指定都市側に対して交付金を交付する制度があるものの、行政上の負担割合の変更に伴い、逆に減収となる項目も存在する。このため、負担事務の増加に見合った増収を十分担保する措置が、必ずしも確保されるわけではない。

こうした経緯から、新規に指定都市へ移行する市の場合、移行と行政改革がセットで語られることがある。とくに平成の大合併期に、スケールメリットを期待した合併を経て誕生した指定都市では、移行に併せて地方債の繰上償還、これまで一般市町村として担当した行政分野での職員定員削減などが行われる[12]

行政上の問題

上述のとおり、指定都市は各分野につき、完全に独立した行政を担当できるまでの事務移譲を受けるわけではなく、農林行政、防災行政については、ほとんど授権がない。一方で、都道府県と指定都市との間では、一部につき共通する行政を担当することから、両者の間での二重規制、二重行政に陥る可能性が指摘されることがある[13]。法令上、指定都市は、一部の特例措置を除いては、一般の市町村と同列の制度の適用を受けるため、都道府県が市町村の行政を審査する行政不服審査制度に関する事項など、両者の関係について法令上あいまいな部分もある[13]。新たな法令を制定することを通じ、都道府県に指定都市に対する勧告権を付与し、指定都市内の行政に関する関与権限を弱める案などが提唱される。

沿革

以下に大都市制度の沿革を記す。以下とは別に、首都圏整備法(昭和31年法律第83号)、近畿圏整備法(昭和38年法律第129号)、中部圏開発整備法(昭和41年法律第102号)が大都市圏制度として制定されている(→三大都市圏)。

明治以降

  • 1878年明治11年)7月22日郡区町村編制法(明治11年太政官布告第17号)を制定。同法第四条により、「人民輻輳ノ地」に法人格を持たないが置かれ、区会(議会)も設置された。また東京、大阪、京都の三都勅令指定都市に指定された。通常、1都市1区であったが、東京には麹町区以下15区、大阪には東区南区西区北区の4区、京都には上京区下京区の2区と、人口密集地が広い勅令指定都市には1都市に複数の区を置いた。
  • 1889年(明治22年)4月1日市制(明治21年法律第1号)を施行。「市制中東京市京都市大阪市ニ特例ヲ設クルノ件」(明治22年法律第12号、三市特例)も制定され、人口が多い東京市大阪市京都市三市では区が存置された。を代表するのは市会であるが、一般市では市会が3人の市長候補を推薦し、内務大臣天皇に上奏して1人の市長が裁可(市会推薦市長。任期6年)されたのに対し、三市では、市長を置かずにその職務は府知事が行った。
  • 1898年(明治31年)10月1日:市制中東京市京都市大阪市ニ於ケル特例廃止法律(明治31年法律第19号)を施行。三市での反対運動により、三市特例が廃止されて一般市と同じ市制を適用し、市会推薦市長が生まれた。市制中追加法律により、三市では区制が残された。
  • 1908年(明治41年)4月1日:名古屋市に区制施行(4区)。「三市」(三都)以外では初の大都市制度導入例。
  • 1911年(明治44年):市制改正法律を施行。三市の区は法人格を持つこととなった。
  • 1922年大正11年):「六大都市行政監督ニ関スル法律」を制定。「三市」に神戸市、名古屋市、横浜市を加えて六大都市とした。六大都市では、府県知事の許可等なしで市の実務実行ができるようになった。
  • 1927年昭和2年)10月1日:横浜市に区制施行(5区)。
  • 1931年(昭和6年)9月1日:神戸市に区制施行(8区)。
  • 1943年(昭和18年)7月1日東京都制(昭和18年法律第89号)の施行により、東京府東京市が廃止されて東京都が置かれた(以降、東京については特別区参照)。「六大都市」から東京市を除いた5市に「五大都市行政監督特例」を施行し、五大都市(京都市、大阪市、横浜市、神戸市、名古屋市)とした。

戦後

  • 1947年(昭和22年):地方自治法(昭和22年法律第67号)を公布。「五大都市」が指定されることを見込んで、「特別市」の規定を盛り込んだ[3]
  • 1956年(昭和31年):地方自治法を改正。特別市に関する規定を削除。「五大都市」が指定されることを念頭に「指定都市」制度を創設[14]
  • 1956年(昭和31年)9月1日:改正地方自治法を施行。地方自治法第252条の19第1項の指定都市の指定に関する政令[1](昭和31年政令第254号)を施行。同政令で指定された大阪市、名古屋市、京都市、横浜市、神戸市の「五大都市」が指定都市となる。「五大都市行政監督特例」は、同日を以って廃止された。
  • 1963年(昭和38年)4月1日:北九州市が指定都市となる。旧「五大都市」以外では初の大都市制度導入例となった(#先行指定都市と同格を参照)。また、同市の指定以降、指定都市移行日は4月1日が通例となる。
  • この間、1972年(昭和47年)4月1日に札幌市川崎市福岡市が、1980年(昭和55年)4月1日に広島市が、1989年平成元年)4月1日に仙台市が、1992年(平成4年)4月1日に千葉市が指定都市となる。
  • 2001年(平成13年)8月30日:市町村合併支援プラン[15]を決定。市町村合併を進める国の方針に従い、2005年(平成17年)3月までに大規模な合併をした自治体に限って、人口要件の運用基準を緩和する方針(#期間限定措置を参照)が打ち出された[16]
  • 2003年(平成15年)4月1日:さいたま市が指定都市となる(#先行指定都市と同格を参照)。
  • 市町村合併支援プランによる緩和措置に基いて、2005年(平成17年)4月1日には静岡市が、2006年(平成18年)4月1日には堺市が、2007年(平成19年)4月1日には新潟市および浜松市が指定都市に移行した[17]
  • 2005年(平成17年)8月31日:新市町村合併支援プラン[18]を決定。当プランにおいても、2010年(平成22年)3月まで人口要件の弾力運用が継続延長されることになった。
  • 新市町村合併支援プランによる緩和措置に基いて、2009年(平成21年)4月1日には岡山市が、2010年(平成22年)4月1日には相模原市が、2012年(平成24年)4月1日には熊本市が指定都市に移行した。

要件

地方自治法第252条の19が定める指定要件は「政令で指定する人口50万人以上の市」である。明文の要件は「人口50万人」のみであるが、総務省は「立法の経緯、特例を設けた趣旨から、人口その他の都市としての規模、行財政能力等において既存の指定都市と同等の実態を有するとみられる都市」を指定するとしており[19]、指定は国の裁量に委ねられていることから、人口50万人を越えていても指定されない市は多く、自治体からは人口50万人のみを要件とすべきとの意見も出されている[20]

以下では、国の運用基準としての指定要件について記載する。

人口要件

指定都市になるための人口[21]要件は、50万人以上。 しかし、実際の運用基準として、以下のものが並立して存在するとされる。要出典

  1. 五大都市を基礎にする市
  2. 先行指定都市と同格の人口を擁する市
  3. 期間限定市町村合併をした自治体に対する運用基準緩和措置

以下に記載する人口は、指定日直近の法定人口[21](合併市町村を含む国勢調査人口)。なお、比較のため、指定前年に国勢調査がなかった場合に限り、指定前年10月1日の推計人口緑字)も付記する。

五大都市

1956年(昭和31年)において、地方自治法上の有資格市(法定人口50万人以上の市)には、戦前から区制をしいている五大都市、および、区制をしいていない福岡市(54.4万人)の計6市が存在した(参照)。しかし、制度創設経緯から、五大都市のみが指定都市に移行した。

神戸市は、1939年(昭和14年)に既に100万人(神戸市発表)に達していたが、戦争の影響で30万人台にまで落ち込んだ。戦後、周辺自治体と合併したが、1955年(昭和30年)の国勢調査時には100万人を回復していなかった。ただし、指定都市となった翌月の1956年(昭和31年)10月1日に、再び100万人(推計人口)に達した[22]

先行指定都市と同格

  • 1963年(昭和38年)4月1日、北九州市(98.6万人。102.3万人)が指定都市移行。
  • 1972年(昭和47年)4月1日、札幌市(101.0万人。105.2万人)、川崎市(97.3万人。98.3万人)、福岡市(86.2万人。88.5万人)が指定都市移行。

これ以降、福岡市を先例として、「人口100万以上、または、近い将来人口100万人を超える見込みの80万人以上の人口」が運用基準とみなされた[23][24]

  • 1980年(昭和55年)4月1日に広島市(85.3万人。88.7万人)が指定都市移行。
  • 1989年(平成元年)4月1日に仙台市(85.7万人。89.8万人)が指定都市移行。
  • 1992年(平成4年)4月1日に千葉市(82.9万人。83.5万人)が指定都市移行。
  • 2003年(平成15年)4月1日にさいたま市(102.4万人。104.6万人)が指定都市移行。尚、さいたま市は期間限定措置実施中の移行だが、従来の政令指定都市の運用基準で移行している。

実際に、千葉市以外は見込み通りに人口100万人以上となった。ただし、北九州市は2005年(平成17年)1月1日推計人口から100万人を下回り続けている[25]参照)。

期間限定措置

平成の大合併に際して市町村合併を行った自治体には、期間限定で運用基準の緩和がなされることになった(沿革参照)。ただし、どの程度の緩和がなされるか具体的に明記されなかった。

2001年の市町村合併支援プランによる指定都市

  • 2005年(平成17年)4月1日に静岡市(70.7万人。70.2万人)が指定都市移行。

静岡市は、指定都市史上初めて「近い将来100万人を超える見込みがない[26]」、「80万人を下回る人口」という状況で移行した。 これ以降、静岡市を先例として、当措置の人口要件は「70万人以上の人口」のみであると見られた[27]

  • 2006年(平成18年)4月1日に堺市(83.1万人)が指定都市移行。
  • 2007年(平成19年)4月1日に新潟市(81.4万人。81.3万人)、浜松市(80.4万人。80.7万人)が指定都市移行。

2005年の新市町村合併支援プランによる指定都市

岡山市は、指定都市史上初めて「70万人を下回る法定人口」という状況で移行した。これ以降、岡山市を先例として「70万人程度の人口」があれば指定都市になれると見られた[28]

  • 2010年(平成22年)4月1日に相模原市(70.2万人。71.2万人)が指定都市移行。
  • 2012年(平成24年)4月1日に熊本市(73.4万人。73.6万人)が指定都市移行。

以上、当措置で指定都市となる7市は全て近い将来100万人を超える見込みがない[26]。また、岡山市が70万人を下回る法定人口で指定される、戦後に市制施行された相模原市が指定されるなど、様々な指定都市史上初があった。なお、新市町村合併支援プランによる移行要件の緩和は2010年3月までに合併した場合に適用されるため、同プランによる移行は熊本市が最後となる見込み[29]

行政能力要件

都市機能や行財政能力については特に法令で規定されていないが、これまで指定都市に指定された都市では主に次のような要件を満たしており、これに遜色ない条件を満たす必要があるとされる。

  1. 第1次産業就業者比率が10%以下であること
  2. 都市的形態、機能を備えていること
  3. 移譲事務処理能力を備えていること
  4. 行政区の設置、区の事務を処理する体制が整っていること
  5. 指定都市移行に関して県と市の意見が一致していること

手続き要件

指定都市移行の手続きは特に法令で規定されていないが、これまで指定都市に指定された都市では主に次のような手続きを経た上で、指定がなされている。

  1. 市議会で指定都市に関する意見書を議決
  2. 知事や県議会に対し、指定都市の実現への要望書を提出
  3. 県議会で指定都市に関する意見書を議決
  4. 総務大臣に対し、指定都市の実現への要望書を提出
  5. 関係省庁との協議
  6. 指定都市移行の閣議決定
  7. 政令の公布

統計比較

面積・人口・市内総生産

  • 北海道および札幌市のみ登録人口。それ以外は推計人口
  • 「人口比率」は、当該道府県の人口のうち、各政令指定都市の人口が占める割合。
  • 「市内総生産 (GCP)」 は、経済活動別市内総生産(生産側)の名目値。いずれも2006年度(平成18年度)の数値。発表している12市のみ記載[30]県民経済計算参照。
  • 「1人当たり市民所得 (CI/人)」は、国民所得の概念を市に当てはめた市民所得(分配、CI)を市の人口で割ったもの。いずれも2006年度(平成18年度)の数値。発表している12市のみ記載。
市名 道府県名 面積
(km²)
人口
(人)
人口比率[31]
(%)
統計日 GCP
(百万円)
CI/人
(千円)
01/札幌市 北海道 1,121.12 {{#switch:札幌市 date = 2,008年12月31日 source = 住民基本台帳人口 北海道 = 5,565,889 札幌市 = 1,886,480 札幌市中央区 = 205,809 札幌市北区 = 274,194 札幌市東区 = 252,712 札幌市白石区 = 203,443 札幌市豊平区 = 208,506 札幌市南区 = 148,320 札幌市西区 = 210,124 札幌市厚別区 = 129,791 札幌市手稲区 = 138,841 札幌市清田区 = 114,740 江別市 = 122,944 千歳市 = 93,146 恵庭市 = 68,767 北広島市 = 60,956 石狩市 = 61,350 当別町 = 19,105 新篠津村 = 3,745 函館市 = 286,818 北斗市 = 49,575 松前町 = 9,687 福島町 = 5,459 知内町 = 5,357 木古内町 = 5,594 七飯町 = 29,026 鹿部町 = 4,703 森町 = 18,522 八雲町 = 19,472 長万部町 = 6,685 江差町 = 9,531 上ノ国町 = 6,229 厚沢部町 = 4,705 乙部町 = 4,606 奥尻町 = 3,420 今金町 = 6,265 せたな町 = 10,190 小樽市 = 136,801 島牧村 = 1,940 寿都町 = 3,627 黒松内町 = 3,246 蘭越町 = 5,553 ニセコ町 = 4,679 真狩村 = 2,318 留寿都村 = 2,052 喜茂別町 = 2,549 京極町 = 3,436 倶知安町 = 15,478 共和町 = 6,804 岩内町 = 15,536 泊村 = 2,015 神恵内村 = 1,097 積丹町 = 2,765 古平町 = 3,931 仁木町 = 3,892 余市町 = 21,828 赤井川村 = 1,232 夕張市 = 11,745 岩見沢市 = 91,571 美唄市 = 27,215 芦別市 = 17,769 赤平市 = 13,398 三笠市 = 11,099 滝川市 = 44,384 砂川市 = 19,472 歌志内市 = 4,791 深川市 = 24,411 南幌町 = 9,103 奈井江町 = 6,539 上砂川町 = 4,191 由仁町 = 6,282 長沼町 = 12,232 栗山町 = 13,838 月形町 = 3,961 浦臼町 = 2,359 新十津川町 = 7,428 妹背牛町 = 3,759 秩父別町 = 2,849 雨竜町 = 3,037 北竜町 = 2,304 沼田町 = 3,828 幌加内町 = 1,801 旭川市 = 355,649 士別市 = 22,819 名寄市 = 31,228 富良野市 = 24,616 鷹栖町 = 7,626 東神楽町 = 9,431 当麻町 = 7,429 比布町 = 4,286 愛別町 = 3,542 上川町 = 4,438 東川町 = 7,820 美瑛町 = 11,156 上富良野町 = 12,206 中富良野町 = 5,658 南富良野町 = 2,909 占冠村 = 1,272 和寒町 = 4,064 剣淵町 = 3,771 下川町 = 3,826 美深町 = 5,207 音威子府村 = 923 中川町 = 1,929 留萌市 = 25,714 増毛町 = 5,453 小平町 = 3,882 苫前町 = 3,806 羽幌町 = 8,408 初山別村 = 1,454 遠別町 = 3,174 天塩町 = 3,723 幌延町 = 2,692 稚内市 = 39,832 猿払村 = 2,870 浜頓別町 = 4,238 中頓別町 = 2,106 枝幸町 = 9,459 豊富町 = 4,612 礼文町 = 3,142 利尻町 = 2,611 利尻富士町 = 2,982 北見市 = 126,420 網走市 = 39,846 紋別市 = 25,450 美幌町 = 22,258 津別町 = 6,006 斜里町 = 12,862 清里町 = 4,728 小清水町 = 5,634 訓子府町 = 5,785 置戸町 = 3,485 佐呂間町 = 6,086 遠軽町 = 23,100 上湧別町 = 5,591 湧別町 = 4,902 滝上町 = 3,254 興部町 = 4,429 西興部村 = 1,154 雄武町 = 5,099 大空町 = 8,394 室蘭市 = 96,556 苫小牧市 = 173,970 登別市 = 52,896 伊達市 = 37,200 豊浦町 = 4,656 壮瞥町 = 3,012 白老町 = 20,263 厚真町 = 4,935 洞爺湖町 = 10,628 安平町 = 9,143 むかわ町 = 9,975 日高町 = 14,181 平取町 = 5,821 新冠町 = 5,896 浦河町 = 14,632 様似町 = 5,410 えりも町 = 5,687 新ひだか町 = 26,312 帯広市 = 168,975 音更町 = 44,913 士幌町 = 6,683 上士幌町 = 5,263 鹿追町 = 5,714 新得町 = 6,872 清水町 = 10,404 芽室町 = 19,401 中札内村 = 4,037 更別村 = 3,442 大樹町 = 6,210 広尾町 = 8,236 幕別町 = 27,316 池田町 = 8,069 豊頃町 = 3,718 本別町 = 8,673 足寄町 = 8,067 陸別町 = 2,805 浦幌町 = 5,898 釧路市 = 188,784 釧路町 = 21,536 厚岸町 = 11,156 浜中町 = 6,793 標茶町 = 8,546 弟子屈町 = 8,579 鶴居村 = 2,581 白糠町 = 10,077 根室市 = 30,470 別海町 = 16,304 中標津町 = 24,183 標津町 = 5,876 羅臼町 = 6,207 #default = 引数エラー

}}||{{ #expr: 100*{{#switch:札幌市

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04/仙台市 宮城県 788.09 テンプレート:自治体人口/宮城県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/宮城県 / テンプレート:自治体人口/宮城県 round 1}} テンプレート:自治体人口/宮城県 4,329,459 2,871
11/さいたま市 埼玉県 217.49 テンプレート:自治体人口/埼玉県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/埼玉県 / テンプレート:自治体人口/埼玉県 round 1}} テンプレート:自治体人口/埼玉県
12/千葉市 千葉県 272.08 テンプレート:自治体人口/千葉県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/千葉県 / テンプレート:自治体人口/千葉県 round 1}} テンプレート:自治体人口/千葉県 3,610,911 3,214
14-01/横浜市 神奈川県 437.38 テンプレート:自治体人口/神奈川県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/神奈川県 / テンプレート:自治体人口/神奈川県 round 1}} テンプレート:自治体人口/神奈川県 12,904,832 3,185
14-02/川崎市 神奈川県 144.35 テンプレート:自治体人口/神奈川県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/神奈川県 / テンプレート:自治体人口/神奈川県 round 1}} テンプレート:自治体人口/神奈川県 4,965,062 3,458
14-03/相模原市 神奈川県 328.84 テンプレート:自治体人口/神奈川県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/神奈川県 / テンプレート:自治体人口/神奈川県 round 1}} テンプレート:自治体人口/神奈川県
15/新潟市 新潟県 726.10 テンプレート:自治体人口/新潟県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/新潟県 / テンプレート:自治体人口/新潟県 round 1}} テンプレート:自治体人口/新潟県
22-01/静岡市 静岡県 1,388.78 テンプレート:自治体人口/静岡県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/静岡県 / テンプレート:自治体人口/静岡県 round 1}} テンプレート:自治体人口/静岡県
22-02/浜松市 静岡県 1,511.17 テンプレート:自治体人口/静岡県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/静岡県 / テンプレート:自治体人口/静岡県 round 1}} テンプレート:自治体人口/静岡県
23/名古屋市 愛知県 326.45 テンプレート:自治体人口/愛知県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/愛知県 / テンプレート:自治体人口/愛知県 round 1}} テンプレート:自治体人口/愛知県 12,685,515 3,592
26/京都市 京都府 827.90 テンプレート:自治体人口/京都府 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/京都府 / テンプレート:自治体人口/京都府 round 1}} テンプレート:自治体人口/京都府 6,307,796 3,036
27-01/大阪市 大阪府 222.30 テンプレート:自治体人口/大阪府 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/大阪府 / テンプレート:自治体人口/大阪府 round 1}} テンプレート:自治体人口/大阪府 21,746,093 3,443
27-02/堺市 大阪府 149.99 テンプレート:自治体人口/大阪府 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/大阪府 / テンプレート:自治体人口/大阪府 round 1}} テンプレート:自治体人口/大阪府
28/神戸市 兵庫県 552.80 テンプレート:自治体人口/兵庫県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/兵庫県 / テンプレート:自治体人口/兵庫県 round 1}} テンプレート:自治体人口/兵庫県 6,020,066 2,932
33/岡山市 岡山県 789.91 テンプレート:自治体人口/岡山県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/岡山県 / テンプレート:自治体人口/岡山県 round 1}} テンプレート:自治体人口/岡山県
34/広島市 広島県 905.13 テンプレート:自治体人口/広島県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/広島県 / テンプレート:自治体人口/広島県 round 1}} テンプレート:自治体人口/広島県 5,011,215 3,161
40-01/北九州市 福岡県 487.71 テンプレート:自治体人口/福岡県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/福岡県 / テンプレート:自治体人口/福岡県 round 1}} テンプレート:自治体人口/福岡県 3,559,806 2,670
40-02/福岡市 福岡県 340.96 テンプレート:自治体人口/福岡県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/福岡県 / テンプレート:自治体人口/福岡県 round 1}} テンプレート:自治体人口/福岡県 7,154,575 3,244
43/熊本市 熊本県 389.53 テンプレート:自治体人口/熊本県 {{ #expr: 100*テンプレート:自治体人口/熊本県 / テンプレート:自治体人口/熊本県 round 1}} テンプレート:自治体人口/熊本県 2,143,351 2,742
同一道府県にある政令指定都市
市名 道府県名 面積
(km²)
人口
(人)
人口比率[31]
(%)
統計日
14/横浜市 + 川崎市 + 相模原市 神奈川県 910.57 {{#expr:テンプレート:自治体人口/神奈川県+テンプレート:自治体人口/神奈川県+テンプレート:自治体人口/神奈川県}} {{ #expr: 100*(テンプレート:自治体人口/神奈川県+テンプレート:自治体人口/神奈川県+テンプレート:自治体人口/神奈川県) / テンプレート:自治体人口/神奈川県 round 1}} テンプレート:自治体人口/神奈川県
22/静岡市 + 浜松市 静岡県 2899.95 {{#expr:テンプレート:自治体人口/静岡県+テンプレート:自治体人口/静岡県}} {{ #expr: 100*(テンプレート:自治体人口/静岡県+テンプレート:自治体人口/静岡県) / テンプレート:自治体人口/静岡県 round 1}} テンプレート:自治体人口/静岡県
27/大阪市 + 堺市 大阪府 372.29 {{#expr:テンプレート:自治体人口/大阪府+テンプレート:自治体人口/大阪府}} {{ #expr: 100*(テンプレート:自治体人口/大阪府+テンプレート:自治体人口/大阪府) / テンプレート:自治体人口/大阪府 round 1}} テンプレート:自治体人口/大阪府
40/北九州市 + 福岡市 福岡県 828.67 {{#expr:テンプレート:自治体人口/福岡県+テンプレート:自治体人口/福岡県}} {{ #expr: 100*(テンプレート:自治体人口/福岡県+テンプレート:自治体人口/福岡県) / テンプレート:自治体人口/福岡県 round 1}} テンプレート:自治体人口/福岡県

財政

指定都市各市の2008年(平成20年)度の財政規模は以下の通り(市債残高は年度末の値[32][33])。市民一人当たり市債現在高は、本項目の市債現在高から最新の推計人口で割って算出[34]

市名 歳入 (A)
(千円)
歳出
(千円)
地方税収入 (B)
(千円)
B/A 市債現在高
(千円)
市民一人当たり
市債現在高
(万円)
01/札幌市 773,708,805 771,296,216 282,150,265 36.5% 2,013,467,935 {{#expr:20135 / {{#switch:札幌市 date = 2008年12月31日 source = 住民基本台帳人口 北海道 = 5565889 札幌市 = 1886480 札幌市中央区 = 205809 札幌市北区 = 274194 札幌市東区 = 252712 札幌市白石区 = 203443 札幌市豊平区 = 208506 札幌市南区 = 148320 札幌市西区 = 210124 札幌市厚別区 = 129791 札幌市手稲区 = 138841 札幌市清田区 = 114740 江別市 = 122944 千歳市 = 93146 恵庭市 = 68767 北広島市 = 60956 石狩市 = 61350 当別町 = 19105 新篠津村 = 3745 函館市 = 286818 北斗市 = 49575 松前町 = 9687 福島町 = 5459 知内町 = 5357 木古内町 = 5594 七飯町 = 29026 鹿部町 = 4703 森町 = 18522 八雲町 = 19472 長万部町 = 6685 江差町 = 9531 上ノ国町 = 6229 厚沢部町 = 4705 乙部町 = 4606 奥尻町 = 3420 今金町 = 6265 せたな町 = 10190 小樽市 = 136801 島牧村 = 1940 寿都町 = 3627 黒松内町 = 3246 蘭越町 = 5553 ニセコ町 = 4679 真狩村 = 2318 留寿都村 = 2052 喜茂別町 = 2549 京極町 = 3436 倶知安町 = 15478 共和町 = 6804 岩内町 = 15536 泊村 = 2015 神恵内村 = 1097 積丹町 = 2765 古平町 = 3931 仁木町 = 3892 余市町 = 21828 赤井川村 = 1232 夕張市 = 11745 岩見沢市 = 91571 美唄市 = 27215 芦別市 = 17769 赤平市 = 13398 三笠市 = 11099 滝川市 = 44384 砂川市 = 19472 歌志内市 = 4791 深川市 = 24411 南幌町 = 9103 奈井江町 = 6539 上砂川町 = 4191 由仁町 = 6282 長沼町 = 12232 栗山町 = 13838 月形町 = 3961 浦臼町 = 2359 新十津川町 = 7428 妹背牛町 = 3759 秩父別町 = 2849 雨竜町 = 3037 北竜町 = 2304 沼田町 = 3828 幌加内町 = 1801 旭川市 = 355649 士別市 = 22819 名寄市 = 31228 富良野市 = 24616 鷹栖町 = 7626 東神楽町 = 9431 当麻町 = 7429 比布町 = 4286 愛別町 = 3542 上川町 = 4438 東川町 = 7820 美瑛町 = 11156 上富良野町 = 12206 中富良野町 = 5658 南富良野町 = 2909 占冠村 = 1272 和寒町 = 4064 剣淵町 = 3771 下川町 = 3826 美深町 = 5207 音威子府村 = 923 中川町 = 1929 留萌市 = 25714 増毛町 = 5453 小平町 = 3882 苫前町 = 3806 羽幌町 = 8408 初山別村 = 1454 遠別町 = 3174 天塩町 = 3723 幌延町 = 2692 稚内市 = 39832 猿払村 = 2870 浜頓別町 = 4238 中頓別町 = 2106 枝幸町 = 9459 豊富町 = 4612 礼文町 = 3142 利尻町 = 2611 利尻富士町 = 2982 北見市 = 126420 網走市 = 39846 紋別市 = 25450 美幌町 = 22258 津別町 = 6006 斜里町 = 12862 清里町 = 4728 小清水町 = 5634 訓子府町 = 5785 置戸町 = 3485 佐呂間町 = 6086 遠軽町 = 23100 上湧別町 = 5591 湧別町 = 4902 滝上町 = 3254 興部町 = 4429 西興部村 = 1154 雄武町 = 5099 大空町 = 8394 室蘭市 = 96556 苫小牧市 = 173970 登別市 = 52896 伊達市 = 37200 豊浦町 = 4656 壮瞥町 = 3012 白老町 = 20263 厚真町 = 4935 洞爺湖町 = 10628 安平町 = 9143 むかわ町 = 9975 日高町 = 14181 平取町 = 5821 新冠町 = 5896 浦河町 = 14632 様似町 = 5410 えりも町 = 5687 新ひだか町 = 26312 帯広市 = 168975 音更町 = 44913 士幌町 = 6683 上士幌町 = 5263 鹿追町 = 5714 新得町 = 6872 清水町 = 10404 芽室町 = 19401 中札内村 = 4037 更別村 = 3442 大樹町 = 6210 広尾町 = 8236 幕別町 = 27316 池田町 = 8069 豊頃町 = 3718 本別町 = 8673 足寄町 = 8067 陸別町 = 2805 浦幌町 = 5898 釧路市 = 188784 釧路町 = 21536 厚岸町 = 11156 浜中町 = 6793 標茶町 = 8546 弟子屈町 = 8579 鶴居村 = 2581 白糠町 = 10077 根室市 = 30470 別海町 = 16304 中標津町 = 24183 標津町 = 5876 羅臼町 = 6207 #default = 引数エラー

}} * 10000 round 1}}

04/仙台市 411,022,727 407,602,445 180,961,207 44.0% 1,314,194,698 {{#expr:13142 / テンプレート:自治体人口/宮城県 * 10000 round 1}}
11/さいたま市 424,743,031 397,325,609 221,501,883 52.1% 635,206,010 {{#expr:6352 / テンプレート:自治体人口/埼玉県 * 10000 round 1}}
12/千葉市 326,018,424 324,703,793 178,213,851 54.7% 1,080,888,045 {{#expr:10809 / テンプレート:自治体人口/千葉県 * 10000 round 1}}
14-01/川崎市 584,466,600 572,528,754 293,779,349 50.3% 1,500,166,000 {{#expr:15002 / テンプレート:自治体人口/神奈川県 * 10000 round 1}}
14-02/横浜市 1,436,351,303 1,362,940,766 729,457,004 50.8% 4,649,916,837 {{#expr:46499 / テンプレート:自治体人口/神奈川県 * 10000 round 1}}
14-03/相模原市 204,303,395 197,320,349 115,453,921 56.5% 314,447,073 {{#expr:3144 / テンプレート:自治体人口/神奈川県 * 10000 round 1}}
15/新潟市 331,350,076 327,980,207 121,384,355 36.6% 811,940,564 {{#expr:8119 / テンプレート:自治体人口/新潟県 * 10000 round 1}}
22-01/静岡市 287,022,610 277,714,625 130,002,730 45.3% 591,555,368 {{#expr:5916 / テンプレート:自治体人口/静岡県 * 10000 round 1}}
22-02/浜松市 285,387,766 275,829,931 136,912,796 48.0% 538,576,133 {{#expr:5386 / テンプレート:自治体人口/静岡県 * 10000 round 1}}
23/名古屋市 972,058,668 968,210,417 516,306,272 53.1% 3,282,109,018 {{#expr:32821 / テンプレート:自治体人口/愛知県 * 10000 round 1}}
26/京都市 735,852,839 734,219,808 266,407,424 36.2% 2,124,001,348 {{#expr:21240 / テンプレート:自治体人口/京都府 * 10000 round 1}}
27-01/大阪市 1,555,121,442 1,552,859,303 670,787,495 43.1% 5,212,169,092 {{#expr:52122 / テンプレート:自治体人口/大阪府 * 10000 round 1}}
27-02/堺市 298,471,347 294,891,756 132,440,557 44.4% 606,868,894 {{#expr:6069 / テンプレート:自治体人口/大阪府 * 10000 round 1}}
28/神戸市 737,730,979 724,882,257 277,911,962 37.7% 2,511,346,017 {{#expr:25113 / テンプレート:自治体人口/兵庫県 * 10000 round 1}}
33/岡山市 229,990,206 225,169,028 113,410,561 49.3% 674,000,000 {{#expr:6740 / テンプレート:自治体人口/岡山県 * 10000 round 1}}
34/広島市 544,617,125 539,288,086 212,604,978 39.0% 1,683,000,034 {{#expr:16830 / テンプレート:自治体人口/広島県 * 10000 round 1}}
40-01/北九州市 500,169,586 493,528,897 167,490,841 33.5% 1,365,581,082 {{#expr:13656 / テンプレート:自治体人口/福岡県 * 10000 round 1}}
40-02/福岡市 682,110,518 673,365,959 272,645,884 40.0% 2,550,023,595 {{#expr:25500 / テンプレート:自治体人口/福岡県 * 10000 round 1}}
43/熊本市 221,794,305 217,441,962 91,558,785 41.3% 277,040,171 {{#expr:2770 / テンプレート:自治体人口/熊本県 * 10000 round 1}}

指定都市に関連する事項

都道府県と同格

指定都市は権限の移譲等により都道府県の影響力が少なくなることから、実質的に都道府県と同格に扱われ、県の中に県ができると見られることもある。都道府県に準じた権限を手にする事で、自由に様々な事に取り組めるようになる一方、何かあった場合の責任は重くなると言われている。要出典

  • 県を通さずに直接と接触できるようになる。
  • 統一地方選挙において行われる指定都市の市長選挙や議会議員選挙は、都道府県の知事選挙や議会議員選挙と同じ、いわゆる前日程で実施される。
  • 慣例として、指定都市の住所を表記する際は都道府県名を省略することが多い(例:愛知県名古屋市中区栄 → 名古屋市中区栄)。これは慣例というよりは、昭和45年の旧自治省通達により、指定都市および、県名と同じ県庁所在地市以外は、公文書において県名を省略してはならないとされたことの裏返しである。
  • スポーツ大会の場合でも一部で特別扱いされており、全国障害者スポーツ大会全国健康福祉祭(ねんりんピック)では各都道府県の他に指定都市独自でチームを組むことが可能となっている。
  • 市のドメイン名として "city.市名.都道府県名.jp" の代わりに "city.市名.jp" を使えるようになる。ただし、堺市・浜松市と相模原市については、該当ドメイン名が他者によって登録済みであったため、"city.市名.jp" を使用できなかった。公共機関については"city.市名.lg.jp"で地方公共団体ドメイン名の代替はあるが、一般地域型ドメイン名"区名.市名.jp"は使用できないので公共機関以外は救済されない。
  • 職員採用において、大学卒業程度の採用試験が道府県と同じ日程の6月の第4日曜日(俗に「地方上級」と称される。)に行われる。短大卒業程度・高校卒業程度の採用試験が道府県と同じ日程の9月の第4日曜日(俗に「地方中級」・「地方初級」と称される。)に行われる。また、択一試験の問題は道府県と一部を除き同一のものが使用される。
  • 地方債において、都道府県と同様に市場公募債を発行出来るようになる。ただし、利回りが市場によって決められてしまうため、財政状況や信用力により資金繰りに差が出る。
  • 1970年代新設医科大学が次々設置された際、歯止めをかけるために「1県1医大」の制限が1974年(昭和49年)にかけられたが、同年時点で指定都市中唯一医科大学が無かった北九州市1978年(昭和53年)、産業医科大学が設立されており、県と同格扱いされている(参照)。
  • 都道府県と同様に当せん金付証票(いわゆる宝くじ)の発売元となることができるようになる(地方財政法32条、当せん金付証票法4条、また戦災により総務大臣が指定する市も発売元となれるが割愛)。そのため、発売元である指定都市内で販売された宝くじの収益金は直接、指定都市の収入となる(詳しくは宝くじ#収益金の取扱い)。

市警察部

指定都市自体が、独自に警察を設置・運営することはできない。ただ各道府県警察本部は、その管轄区域内に指定都市がある場合、指定都市に対応する市警察部を設置する(警察法第52条第1項)。市警察部の役割は警察本部によって異なるが、主に指定都市と警察本部の連絡や指定都市に所在する警察署の管理に関する業務を行う。実働部隊を備えているのは、北九州市警察部のみである。

自治体警察 (旧警察法)を参照のこと。

消防

指定都市においては消防の専門部隊である特別高度救助隊の設置が義務付けられている。これは総務省消防庁の「救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令(昭和61年自治省令第22号)」第6条の規定により「特別高度救助隊」を東京都及び政令指定都市に、第5条の規定により「高度救助隊」を中核市等に整備をするとされ、「高度救助隊の数のうち、特別区が連合して維持する消防及び指定都市にあつては1以上の高度救助隊を特別高度救助隊とする。」ことになっている。そのため、多くの指定都市では、高度救助隊と特別高度救助隊の両方が編成されている。 特別高度救助隊を参照のこと。

都市計画と税金

指定都市では、都市計画で区域区分(線引き)を定めるものとされている(都市計画法第7条第1項、都市計画法施行令第3条)。よって、スプロール化どころか過疎化が問題となるような地域が指定都市の一部となると、その地域が区域区分で市街化調整区域とされることにより、その地域での開発行為が法律で制限され、結果的に過疎化が深刻化するおそれがある。反対に、区域区分で新たに市街化区域とされた地域では、土地・建物について固定資産税に加えて都市計画税が課されることになる。

また、法律上の首都圏首都圏整備法所定)、近畿圏(近畿圏整備法所定)、中部圏(中部圏開発整備法所定)内に指定都市が誕生すると、その指定都市の区域内の市街化区域にある農地は、地方税法附則第29条の7の特例の対象外となるので、その農地についての固定資産税と都市計画税は「宅地並み課税」とされ、増税となる。

指定都市を目指している地域

構想段階の地域

市町村の合併によって、現在以下の地域が指定都市移行を目指している。しかし、市町村合併協議の難航などにより、実現の見通しが立っていない都市が多い。また、実現可能性の高い中核市移行へ切り替え、将来的な目標として指定都市への意向を視野に入れるとしている市も増えている。なお、指定都市への移行を見据えた合併構想が持ち上がっている地域の多くは、都市圏(都市雇用圏など)を基礎としているが、必ずしも既存の広域行政圏とは一致しない。

水戸市など(茨城県
水戸市は、水戸都市圏の市町村との合併による「50万都市構想」を持っている。指定都市はさらに将来の展望。
宇都宮市など(栃木県
宇都宮市長は、2006年(平成18年)第1回定例会(第1日目2月28日市議会)での市政運営の基本方針演説において、「政令指定都市も視野に入れ、河内町との合併協議に向けて具体的に意見交換を行ってまいります」と述べた。
なお、河内町および上河内町とは2007年(平成19年)3月31日に合併し、人口は50万人を超えた。宇都宮都市圏の人口は約110万人。
埼玉県[35]
埼玉県庁による市町村合併推進構想の枠組み[36]に、指定都市移行を想定した枠組みが見られる。県庁の構想による春日部市草加市越谷市八潮市三郷市吉川市松伏町の枠組みは人口約109万人(実際、越谷市以外と結びつきの希薄な春日部市を除いても85万人を超える)、所沢市飯能市狭山市入間市日高市の枠組みは人口約78万人、川口市蕨市戸田市鳩ヶ谷市2011年10月11日、川口市に編入)の枠組みは人口約72万人、新座市朝霞市志木市和光市三芳町富士見市ふじみ野市の枠組みは人口約69万人となっている(清瀬市を入れ70万人以上を目指す計画あり)。
東葛飾・葛南地域(千葉県)
柏市野田市流山市我孫子市松戸市鎌ケ谷市の6市で構成する「東葛広域行政連絡協議会」では、2006年(平成18年)5月8日に「政令指定都市問題研究会」を設置した[37]。この6市の人口の合計は約140万人である。一方、この6市のうち松戸市と鎌ケ谷市は2007年(平成19年)4月27日船橋市市川市とともに、将来的な指定都市移行を研究する「東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会」を設置した[38]。この4市の人口の合計は約162万人である。なお、1997年(平成9年)には船橋市、鎌ケ谷市、習志野市八千代市の議長経験者の間で、4市の合併で指定都市移行を検討する動きがあった。千葉日報の1面トップに掲載され、旧自治省ホームページにも長く掲載されていたが、結局具体的な動きには至らず頓挫した。この4市の人口の合計は約102万人。
八王子市東京都
2012年1月22日に行われた八王子市長選挙で当選した石森孝志が、市民サービス向上と自立したまちづくりの展開が出来る中核市に移行した後、政令市を目指すと公約した[39]
金沢市石川県
平成の大合併と前後して、経済界を中心に合併による指定都市移行を提唱する動きがあった[40]。しかし、金沢市との合併の筆頭候補に挙げられていた野々市町は単独市制を施行し野々市市となったほか、周辺市町の同意が得られない状況にある。なお、金沢市と同じ市外局番076の地域(金沢MAかほく市白山市、野々市市、内灘町津幡町川北町)の合計人口は約72万人。また、金沢都市圏と一体性のある小松都市圏(金沢都市圏の項参照)を合わせた人口は約87万人となる(この枠組みでは、石川県の人口約117万人の4分の3)。
東三河地域(愛知県
愛知県豊橋市豊川市田原市などで構成される愛知県東三河地域の合併構想。地域人口は70万を超える。2002年、地域の企業が会員になっている東三河懇話会にて、公の場で初めて「東三河政令市構想」が提唱された[41]。その後、東三河政令市実現を公約とする佐原光一が豊橋市長に就任したものの、慎重姿勢を示している[42]。その後2011年には合併への動きは衰え、新城市長・穂積亮次が自身のブログで今の状況では合併・政令市構想への議論を進めるのではなく別の方法で地域主権を行うべきとし[43]、東三河懇話会の2011年の新春懇談会でも、東三河市合併構想は全く触れられていない[44]
岐阜市[20]岐阜県
岐阜都市圏の人口は80万人を超えているが、岐阜市で産業廃棄物の不法投棄が発見されたために合併協議が難航し、結局岐阜市と合併したのは1町のみであった。
北勢地域(三重県
四日市市を中心とする三重県北勢地方の人口は80万人を超えている。指定都市構想は将来の展望。
東大阪市大阪府
八尾市や柏原市などとの市町村合併の構想があり、指定都市への移行計画にまでは至っていないが将来の展望である。
姫路市兵庫県
2006年(平成18年)3月27日家島町夢前町香寺町安富町を編入合併、合併後の人口は53万人となった。同市では、指定都市の法定の人口要件である50万人を適用しての指定都市移行を国に要望するとともに、今後も周辺自治体との協議を進める方針を打ち出した。姫路都市圏の人口は約74万人。2011年(平成23年)4月には、石見利勝・姫路市長が「政令市を目指す」との公約を掲げて3選を果たし、当選直後に加古川市に対し合併を働きかける意向を表明した[45]。同市と合併した場合、人口約80万人になる。一方、たつの市相生市にも半年前に合併を打診したことを明らかにした[46]。両市と合併した場合は人口が約64万8000人にとどまるため、加古川市とたつの・相生両市との「二本立て」で合併を模索していく姿勢を示した[45]。また、今後太子町にも合併を打診するほか、高砂市も合併相手として想定していることを明らかにした[46]

構想が白紙になった地域

湘南地域(神奈川県
湘南市を参照。平塚市藤沢市茅ヶ崎市寒川町大磯町二宮町の6市町が合併して指定都市を目指す「湘南市構想」がかつて存在したが、2003年(平成15年)5月26日に白紙撤回された。実現すれば、人口100万人を突破する予定だった。
駿東・伊豆地域静岡県
静岡県三都の一角を構成する沼津市を中心とする地域。静岡市と浜松市が指定都市に昇格したため待望論がある。静岡県庁自体が、県内合併再編に積極的。
指定都市化の研究会参加市町は、沼津市三島市御殿場市裾野市伊豆の国市函南町小山町長泉町清水町であるが、合併への意欲について各市町で温度差がある。また、研究会参加市町だけでは現時点で70万人に満たないため、隣接する富士総合庁舎管轄地域、あるいは伊豆半島の全市町を取り込もうという意見も出ていたが、2008年(平成20年)2月8日に白紙撤回し、研究会の解散を発表した。

その他

法令で単に「政令で指定する市」と書かれている場合、各法令により指定基準が異なるため、指定都市(政令指定都市)と必ずしも一致しない。特定の市を「政令で指定する市」として定めている法令には、中小企業支援法国民健康保険法地方税法道路整備特別措置法、国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律などがある。

また、地域保健法第5条第1項では、都道府県のほか、指定都市、中核市その他の政令で定める市又は特別区が、保健所を設置するものと定めている。これらの保健所を設置する市を保健所政令市という。

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 地方自治法第252条の19第1項の指定都市の指定に関する政令(昭和31年政令第254号)、法令データ提供システム、総務省。2008年10月15日閲覧。
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 地方自治法(昭和22年法律第67号)、法令データ提供システム、総務省。2008年10月15日閲覧。
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 大都市に関する制度について 【PDF】、2005年1月17日、総務省。総務省第28次地方制度調査会第14回専門小委員会(参照)における総務省配付資料。
  4. 県と歪み増す政令市 大都市行政現状を探る 『日本経済新聞』 平成23年11月22日 東京・首都圏経済面
  5. 指定都市一覧、総務省。
  6. 五大都市行政監督ニ関スル法律(大正11年法律第1号)の沿革、日本法令索引、国立国会図書館。
  7. 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)、法令データ提供システム、総務省。2008年10月15日閲覧。
  8. なお、この指定都市の特例処理事務から中核市の特例処理事務を限定し、さらに特例市の特例処理事務を限定する仕組みになっている(第252条の22第1項、第252条の26の3第1項)。
  9. 総務省. "平成19年度地方財政白書"「市町村の規模別財政収支」項において総務省が算定した額による。
  10. 指定都市市長会「指定都市の事務配分の特例に対応した大都市特例税制についての提言」(平成17年12月22日)の指摘による。
  11. 指定都市市長会「平成20年度大都市行政の実態に即応する財源の確保等に関する要望」の、「税制措置」の項において指定都市側が主張することを根拠とする。
  12. たとえば堺市静岡市の例。静岡市「平成17年度一般会計決算の概要」、堺市「平成18年度当初予算の概要」など。
  13. 13.0 13.1 第28次地方制度調査会(総務省)。 "大都市制度のあり方に関する報告" の中で指摘。
  14. 分権時代における県の在り方検討委員会「指定都市制度の目的と沿革」(愛知県)
  15. 市町村合併支援プラン(平成13年8月30日 市町村合併支援本部)
  16. 市町村合併支援本部
  17. II 政令指定都市制度の概要 (2)政令指定都市の要件(岡山市)
  18. 新市町村合併支援プラン(平成17年8月31日 市町村合併支援本部)
  19. 指定都市制度の概要(総務省)PDF 
  20. 20.0 20.1 (2008-10-31) 政令指定都市構想 岐阜市 2008-10-31 [ arch. ] 2011-10-19
  21. 21.0 21.1 地方自治法第二百五十四条“この法律における人口は、官報で公示された最近の国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果による人口による。 ”, 法令データ提供システム. (総務省)2008年10月11日閲覧.
  22. 人口及び市域面積の推移(神戸市都市計画総局)
  23. 堺市指定都市推進協議会
  24. 政令指定都市の概要(高崎市)
  25. とうけい北九州「3 推計人口」(北九州市)
  26. 26.0 26.1 日本の市区町村別将来推計人口(平成15年12月推計)
  27. 市長講演記録「政令指定都市に関する懇談会」卓話(農業5団体)(熊本市)
  28. 政令指定都市をめざして(熊本市)
  29. (2011-10-18) 熊本市の「政令市」決定 来年4月1日移行 熊本日日新聞 [ arch. ] 2011-10-19
  30. 県民経済計算「各都道府県・政令指定都市の公表ページ」内閣府
  31. 31.0 31.1 当該道府県の人口のうち、各政令指定都市の人口が占める割合。
  32. 岡山市・相模原市以外の各市は、大都市比較統計年表(平成20年)(横浜市統計ポータルサイト)のXX 財政から、「歳入」は「6.普通会計歳入歳出決算額 (1)歳入」の「総額」、「歳出」は「6.普通会計歳入歳出決算額 (2)目的別歳出」の「総額」、「地方税収入」は「6.普通会計歳入歳出決算額 (1)歳入」の「地方税」、「市債残高」は「5.地方債現在高(1)会計別」の「総額」より。岡山市は、岡山市の財政状況〔第12版〕「資料編」より。相模原市は、「平成21年版統計書 Excel版」の「15.財政及び金融」の項目より、歳入は一般会計決算額の「歳入(150101)」(平成19年度。数字は統計表番号。以下、同じ。)、歳出は「歳出(150102)」、地方税収入は市税収納状況(1504)の「収入額」、市債現在高は市債現在高(1508)の「総額」。
  33. 岡山市の市債現在高は、千万円の桁以下切り捨てによる千円単位。
  34. ここで用いた市債現在高は、千万円の桁を四捨五入して計算。
  35. 埼玉県の市町村合併(埼玉県)
  36. 構想対象市町村の組合わせ(埼玉県)
  37. 政令指定都市問題研究会(柏市)
  38. 東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会(船橋市)
  39. (2012-03-22) 石森八王子市長に聞く 多摩ニュータウンタイムズ [ arch. ] 2011-03-22
  40. 「石川県 県都政令市推進経済人会議」(現在「構想いしかわ経済人会議」)など
  41. 東三河懇話会が政令市構想提唱へ(2002年6月6日付 東日新聞)
  42. 「東三河政令市」移行に慎重姿勢 豊橋市長(2010年3月9日付 読売新聞)
  43. 山の舟歌・第2章(新城市長ブログ)2011年01月08日付
  44. 合併消え、身近なテーマで(2011年1月8日付 東日新聞)
  45. 45.0 45.1 『石見・姫路市長:加古川市と合併を 「政令市を目指す」--会見で意向』毎日新聞兵庫版 2011年4月26日付
  46. 46.0 46.1 『石見・姫路市長:政令市実現へ合併打診 たつのと相生市長に』毎日新聞兵庫版 2011年5月3日付

関連項目

  • 中核市(政令指定都市に準じている市)
  • 特例市(中核市に準じている市)

外部リンク

以下に示す法令は総務省行政管理局提供の法令データ提供システムにより閲覧できます。