サンライズ (アニメ制作会社)

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株式会社サンライズ(英語表記:SUNRISE Inc.)はアニメーションを主体とした映像作品の企画・制作を主な事業内容とするバンダイナムコグループ傘下の日本の企業である。

株式会社サンライズ
SUNRISE Inc.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称
本社所在地  167-0023
東京都杉並区上井草二丁目44番10号
電話番号
設立 1972年9月
業種 5250
事業内容 アニメーションを主体とした映像作品の企画・制作
代表者 吉井孝幸 (代表取締役)
資本金 49,749,000円
売上高
総資産
従業員数 171名
決算期
主要株主 株式会社バンダイナムコホールディングス (99.1%)
主要子会社 サンライズ音楽出版株式会社
株式会社サンライズインタラクティブ
関係する人物
外部リンク www.sunrise-inc.co.jp/(公式サイト)
特記事項:日本動画協会正会員

概要[編集]

手掛けている作品はオリジナル企画のロボットアニメが多いが、その他にも漫画原作などの様々な種類のアニメ作品を制作している。近年の漫画原作作品に関しては、『ケロロ軍曹』や『銀魂』等、ギャグ・パロディ要素が強いものも多い。

オリジナル作品が多い理由の1つに、設立当初は漫画原作の著作権翻案権)を得る予算を捻出できなかったことがある。また、クリエイターでなく営業スタッフが中心となって設立したスタジオであるため、玩具の商品化を企画の出発点とした制作スタイルを採用していたことも理由の一つである[1]。原作ものだとアニメ雑誌が扱うのに許諾が降りなかったり、ページ数の制限が付くため、オリジナル企画の多さは、1980年代を中心にアニメ雑誌がサンライズ作品をメインに扱う理由となった[2]

制作スタジオはいくつもあり、それぞれに「第1スタジオ」などと数字が割り振られることが多い。略して「1スタ」などと呼ぶことがある。

歴史[編集]

経営難に陥った虫プロダクションから独立したスタッフが1972年有限会社サンライズスタジオという名で創業。岸本吉功、伊藤昌典、山浦栄二、渋江靖夫、岩崎正美、沼本清海の虫プロの制作・営業部門の7名[3]が設立メンバーである。資金がなかったことから、同年、虫プロダクションの音響を担当していた東北新社に出資してもらい[4]、サンライズ創業者との共同出資により株式会社創映社設立。創映社が企画と営業を行い、アニメの実制作はサンライズスタジオで行なう体制だった[5]。当時の企画・開発陣はサンライズスタジオと創映社の両方に在籍する状態だったが、創映社自体は東北新社の子会社で下請けの存在だったため、当時制作した作品の著作権は全て「c東北新社」となっている。

この通り、元々が営業・制作畑のスタッフたちが中心となって興した企業であり、しかも彼らのルーツともいえる虫プロが1973年に経営破綻してゆく様を目の当たりにしているため、経営陣はアニメの作品性も重視するが、それ以上に必要に応じた外注の多用などコスト削減や玩具販売なども含めて、総合的な採算性を最重視する経営方針を打ち出した。これには「資金のない弱小プロダクション故に人件費を負担できない」[6]という理由もあった。「1970年代のサンライズはギャラは業界一の安さ」[7]とも、「絵コンテ料の安さは業界で有名」[8]だったとも言われ、アニメーターの間ではサンライズの仕事はやらない方がいいと話題になっていたという[9]

1976年に東北新社傘下から独立。一説には利益の配分を巡る喧嘩別れとも言われる[10]株式会社日本サンライズに改組・商号改称し、東映本社作品と円谷プロ作品のアニメーション制作を下請け。翌年1977年の『無敵超人ザンボット3』にて初めて自主制作作品を世に送り出す。1979年制作の『機動戦士ガンダム』により、アニメ業界にリアルロボットブームを興す。

1985年にはオリジナルビデオアニメに進出。ただし、オリジナルと言っても全くのオリジナル企画は少なく、『装甲騎兵ボトムズ』のようにテレビシリーズで人気を得た作品の続編と、『機甲猟兵メロウリンク』のように、その延長線上にある企画との基本方針を取っている。

1987年株式会社サンライズに商号改称し、山浦栄二が社長に就任する。従来からのオリジナル路線を転換し、この年より『ミスター味っ子』『シティーハンター』『バツ&テリー』などの原作ものを手がけることが増えていった。また、『機甲戦記ドラグナー』を最後にリアルロボットブームが下火になったことから、『魔神英雄伝ワタル』を機に子供がロボットに乗る、或いはロボットと友情を育むことで敵を倒すロボットアニメが登場した他、『鎧伝サムライトルーパー』のように容姿端麗な美少年が特殊アーマーを装着する変身ヒーロー作品が幅を利かせるようになった。また、ガンダムよりも下の年齢層をメインターゲットとした『勇者シリーズ』が1990年代前半には商業的な成功を収めるなど、元々得意とするオリジナル作品も堅調に推移した。

1994年4月1日バンダイの資本参加を受けて同社のグループに入る。バンダイ側が『ガンダムシリーズ』や富野由悠季監督作の新作で手堅く稼ぐことを志向してか、近年少年向けロボットアニメでのオリジナル作品を発表する機会になかなか恵まれなくなった。特に未就学児から小学生に向けた作品は同じバンダイの看板作品である『スーパー戦隊シリーズ』(東映)と競合することから、極力控えられている要出典

2000年以降は、美少女アニメにロボット・ヒーローアニメ的な演出を導入した『舞-HiME』シリーズ、『ケロロ軍曹』『銀魂』のようなパロディ要素の多い作品、『クラッシュギア』シリーズ、『陰陽大戦記』『古代王者恐竜キング』等のゲーム・玩具とのタイアップ作品、『ZEGAPAIN -ゼーガペイン-』『コードギアス 反逆のルルーシュ』等のオリジナルロボット作品を制作している。

2007年現在は、バンダイナムコグループの経営統合もあってか、旧ナムコの『THE IDOLM@STER』を原案とした『アイドルマスター XENOGLOSSIA(ゼノグラシア)』の制作も行っている。

制作作品[編集]

新製品 この節に発売・提供・放送・公開前の新製品・サービス・番組・映像作品等に関する記述がある為、性急な編集をしないで下さい。
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サンライズで制作されている作品は全部で12箇所のスタジオが母体となっている。

主なテレビシリーズ[編集]

シリーズ単位[編集]

  • 星界シリーズ
    • 星界の紋章(第5スタジオ、1999年)
    • 星界の断章 誕生(第5スタジオ、2000年)
    • 星界の戦旗(第5スタジオ、2000年)
    • 星界の戦旗II(第5スタジオ、2001年)

1970年代[編集]

1980年代[編集]

1990年代[編集]

2000年代前半[編集]

2000年代後半[編集]

主な劇場映画(制作年順)[編集]

1980年代[編集]

1990年代[編集]

  • シティーハンター ベイシティウォーズ(1990年)
  • シティーハンター 百万ドルの陰謀(1990年)
  • 機動戦士ガンダムF91(1991年)
  • 機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光(1992年)
  • 機動戦士ガンダム第08MS小隊 ミラーズ・リポート(1998年)
  • 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz -特別篇-(1998年)

2000年代[編集]

主なOVA(制作年順)[編集]

1980年代[編集]

1990年代[編集]

2000年代[編集]

パイロット作品[編集]

TVCM[編集]

  • ナガイ海苔:企業CM
  • 日清食品カップヌードル「FREEDOM -自由を掴め-」篇(2006年 - ):キャラクターデザイン・大友克洋
  • 日清食品:夏の辛口トリオ(カップヌードル・どん兵衛UFO)「夢の共演」篇(2006年):タケル(キャラクターデザイン・大友克洋、声:浪川大輔)のみ(中居正広松浦亜弥と共演(両者とも実写))
  • 日清食品:「どん兵衛」×「ガンダム」コラボレーションCM 「食えよ国民」篇・「見える」篇(2007年 - )
  • 少年サンデーCM:演出・亀垣一 キャラクターデザイン・本橋秀之

同社スタッフが独立・起業した会社[編集]

主なスタッフ[編集]

テンプレート:NoticeS

テンプレート:所属

歴代代表取締役社長[編集]

  1. 岸本吉功
  2. 伊藤昌典
  3. 山浦栄二
  4. 吉井孝幸

役員[編集]

  • 吉井孝幸(代表取締役)
  • 内田健二(専務取締役・制作プロデューサー)
  • 松本悟(取締役/バンダイチャンネル社長・サンライズ音楽出版取締役兼任)
  • 指田英司(取締役/サンライズ音楽出版社長兼任)
  • 富岡秀行(取締役・第1スタジオプロデューサー)
  • 坪井弘信(取締役)
  • 宮河恭夫(取締役/バンダイビジュアル取締役兼任)
  • 望月克己(取締役/広報出身)
  • 柴崎誠(取締役/バンダイビジュアル取締役兼任)
  • 森本浩二(取締役)
  • 池谷昇(監査役)
  • 石井勝之(監査役)

プロデューサー[編集]

あ行
  • 相島豪太(企画担当兼任、広報出身)
  • 相田和彦(第6スタジオ、設定、デスク兼任)
  • 青木弘幸(第5スタジオ、設定出身)
  • 赤崎義人(第8スタジオ)
  • 阿久津理恵(企画担当兼任)
  • 浅井薫(広報出身)
  • 池内謙一郎(進行、広報出身)
  • 池谷浩臣(第3スタジオ、デスク出身)
  • 池部茂(第4スタジオ、デスク出身)
  • 石田健二郎(第4スタジオ、デスク出身)
  • 石塚真吾(進行出身)
  • 伊藤貴憲(第1スタジオ、デスク出身)
  • 井上幸一(谷原スタジオ)
  • 井上泰浩(第9スタジオ、設定、デスク出身)
  • 梅崎淳志(第7スタジオ、デスク出身)
  • 内田智子(企画担当兼任)
  • 大橋千恵雄(第6スタジオ、制作プロデューサー)
  • 小川正和(第9スタジオ、進行、デスク出身)
  • 小形尚弘(第1スタジオ)
  • 尾崎雅之(第6スタジオ、企画担当兼任)
か行
  • 河口佳高(井荻スタジオ→第4スタジオ)
  • 川原克之(企画担当兼任)
  • 木内拓馬(企画担当兼任)
  • 木村大(第6スタジオ、進行出身)
  • 生地俊祐(企画担当兼任)
さ行
  • 斉藤正志(企画担当兼任、設定出身)
  • 佐々木新(企画担当兼任、広報出身)
  • 佐藤弘幸(第3スタジオ)
  • 志田香織(企画担当兼任、設定出身)
  • 柴宏和(第8スタジオ、設定出身)
  • 渋谷誠(広報出身)
  • 清水悠介(第10スタジオ、進行出身)
  • 下林知実(第10スタジオ、進行出身)
  • 関口敦彦(第7スタジオ、設定出身)
  • 相馬四季(広報出身)
た行
  • 高野日良(企画担当兼任)
  • 田中紀明(広報出身)
  • 谷口廣次朗(設定出身)
  • 田村一彦(第6スタジオ、デスク出身)
  • 土屋康昌(荻窪スタジオ、デスク出身)
  • 富川清晴(第6スタジオ、進行、デスク出身)
  • 富田民幸(広報出身)
な行
  • 中居康大(進行、広報出身)
  • 永井真吾(企画担当兼任、設定出身)
  • 中島幸治(広報出身)
  • 中村学(企画担当兼任)
は行
  • 服部正臣(第9スタジオ→第3スタジオ、設定出身)
  • 馬場俊明(第3スタジオ、企画担当兼任、設定出身)
  • 樋口弘光(第5スタジオ、デスク出身)
  • 平山理志(第8スタジオ、デスク出身)
  • 福永義弘(第10スタジオ、設定出身)
  • 曳野あゆみ(広報出身)
  • 古里尚丈(第10スタジオ→第8スタジオ)
  • 古澤文邦(第9スタジオ、制作プロデューサー)
  • 堀口滋(谷原スタジオ、企画担当兼任)
ま行
  • 松村圭一(第9スタジオ→第7スタジオ)
  • 峯岸功(第1スタジオ)
  • 向猛(広報出身)
  • 村田央(文芸、広報出身)
  • 宗岡幸男
  • 望月真人(第3スタジオ)
  • 森田彰啓(企画担当兼任、広報出身)
  • 森田真好(第10スタジオ、デスク出身)
や行
  • 安川浩司(第4スタジオ、設定出身)
  • 山本義英(企画担当兼任、広報出身)
  • 吉田孝行(広報出身)
わ行
  • 若鍋竜太(第5スタジオ、企画担当兼任)
  • 若松強(第10スタジオ、広報出身)
  • 渡辺洋一(第10スタジオ)

その他[編集]

  • 田辺泰裕(制作進行)
  • 榊原智康(制作進行)
  • 田中潤治(制作進行)
  • 池上創太(制作進行)
  • 古田丈司(制作進行)
  • 奥村謙介(制作進行)
  • 中山智輝(制作進行)
  • 清水悠介(制作進行)
  • 北村卓也(制作進行)
  • 泉英儀(制作進行)
  • 大久保朋(制作進行)
  • 香月浩一(制作進行)
  • 三浦進(制作進行)
  • 杉山貴士(制作進行)
  • 福嶋清佳(制作進行)
  • 北村英治(制作進行)
  • 中島利洋(作画)
  • 鈴木竜也(作画)
  • 海老原奈美子(作画)
  • 稲吉朝子(作画)
  • 藤井智之(作画)
  • 杉本幸子(作画)
  • 山口光紀(作画)
  • 稲吉智重(作画監督・デザインワークス)
  • 山本勝久(動画チェック)
  • 名和誉弘(動画チェック)
  • 平出差知予(動画チェック)
  • 土井彩子(動画)
  • 小野学(絵コンテ・演出)
  • 高木真司(演出)
  • 横山さよ子(色彩設計)
  • 篠原洋美(広報)

過去の所属者[編集]

  • 岸本吉功(初代代表取締役・制作プロデューサー)
  • 伊藤昌典(二代目代表取締役)
  • 山浦栄二(三代目代表取締役)
  • 渋江靖夫(制作プロデューサー)
  • 岩崎正美(制作プロデューサー)
  • 岩田幹宏(制作プロデューサー、第5スタジオ、現:A-1 Pictures所属)
  • 南雅彦(制作プロデューサー、現:ボンズ代表取締役)
  • 中山浩太郎(制作プロデューサー、現:ボンズ所属)
  • 小林真一郎(制作プロデューサー、現:マングローブ代表取締役)
  • 河内山隆(制作プロデューサー、現:マングローブ常務取締役)
  • 栃平吉和(制作担当、現:スタジオ旗艦所属)
  • 白井勝也(制作デスク)
  • 岸克芳(制作デスク、スタジオコスモス→現:アニメフィルム所属)
  • 豊住政弘(制作進行、現:スタジオディーン所属)
  • 近藤康彦(制作進行、現:スタジオたくらんけ代表取締役)
  • 辰見真左美(設定・広報、現:A-1 Pictures所属)
  • 植田益朗(ガンダム事業部長、現:アニプレックス常務執行役員)
  • 八幡正(作画監督、現:スタジオダブ代表)
  • 山田浩之(作画、現:スタジオたくらんけ常務取締役)
  • 佐々門信芳(作画、現:東映アニメーション所属)
  • 長谷川洋(仕上検査、現:スタジオディーン代表取締役)

ラジオ番組[編集]

関わりの深いクリエイター[編集]

演出家[編集]

アニメーター・キャラクターデザイナー[編集]

アニメーター・キャラ作画監督[編集]

アニメーター・メカ作画監督[編集]

メカニックデザイナー[編集]


脚本家(小説家)[編集]


関連項目[編集]

脚注[編集]

    • 「いま、映画機動戦士ガンダムに燃える日本サンライズ PART4 座談会」『アニメージュ』1981年1月号、p114-p115。山浦栄二取締役企画部長(当時)の発言による。
    • 中島紳介、斎藤良一、永島収『イデオンという伝説』太田出版、1998年、p104.
    • Web現代取材班「第5章 飯塚政夫」『ガンダム者 ガンダムを創った男たち』講談社、2002年、p248-p249。
  1. 中島紳介、斎藤良一、永島収『イデオンという伝説』太田出版、1998年、p174-p176
  2. 『アニメージュ』1981年12月号28ページの「小史日本サンライズ」や、岡島正晃・あさのまさひこ・中島紳介『ボトムズ・アライブ』(太田出版・2000年)p204など8名とする資料もある。
  3. Web現代取材班「第5章 飯塚政夫」『ガンダム者 ガンダムを創った男たち』(講談社・2002年)p230。
  4. 「山浦栄二インタビュー」『富野由悠季全仕事』キネマ旬報社、1999年、p112。
  5. Web現代取材班「第1章 安彦良和」『ガンダム者 ガンダムを創った男たち』(講談社・2002年)p72。
  6. 富野由悠季『だから僕は… 増補改訂版』(徳間書店 アニメージュ文庫・1983年)p323。
  7. 「押井守検証インタビュー」『前略、押井守様。』(野田真外編著・フットワーク出版・1998年)p345.
  8. 「いま、映画機動戦士ガンダムに燃える日本サンライズ PART4 座談会」『アニメージュ』1981年1月号p113。金山明博の発言による。
  9. 「ロングインタビュー 安彦良和」『キネマ旬報別冊 動画王』Vol.7(キネマ旬報社・1998年)p174.

外部リンク[編集]

fr:Sunrise (studio) it:Sunrise ms:Sunrise Inc. pl:Sunrise pt:Sunrise (Empresa) ru:Sunrise (студия) simple:Sunrise (company) zh:日昇動畫